平成 2年 9月 定例会(第5回) 平成2年第5回
岡谷市議会定例会会議録(第4号) 平成2年9月11日(火曜日)●議事日程 ▲日程第1 一般質問
-----------------●本日の会議に付した案件 ▲日程第1 一般質問 28番 羽吹義雄君 17番 林 稔君 26番 片倉万吉君 18番 山田拓男君 24番 山田一久君
-----------------●出席議員(27名) 1番 片倉久三君 3番 今井密子君 4番 大沢章則君 5番 今井友吉君 6番 柴 守君 7番 清水隨豊君 8番 田中親雄君 9番 三井正二君 10番 林 光一君 11番 田中正人君 12番 手塚邦明君 13番 花岡三郎君 14番 浜 常治君 15番 原 宏君 16番 増沢千明君 17番 林 稔君 18番 山田拓男君 19番 林 公敏君 20番 宮崎福二君 21番 宮坂清海君 22番 宮沢健治君 23番 山崎芳朗君 24番 山田一久君 25番 山田五郎君 26番 片倉万吉君 27番 小沢竜美君 28番 羽吹義雄君
-----------------●欠席議員(なし)
-----------------●地方自治法第121条の規定による説明のため出席した者 市長 林 泰章君 助役 小口利行君 収入役 林 正茂君 教育長 八幡栄一君 企画部長 笠原直行君 総務部長 武井康純君 民生部長 手塚文武君 福祉部長 武井政次郎君 兼
福祉事務所長 経済部長 鮎沢茂登君 建設部長 新居 靖君
都市開発部長 横内啓吉君 水道部長 山田兼利君 消防長 加藤和夫君 監査委員 小口公男君 教育次長 両角常勇君 岡谷病院長 草間昌三君
岡谷病院事務長 中原寛毅君 塩嶺病院長 奈良田光男君
塩嶺病院事務長 長沼金作君 企画課長 堀向弘右君 秘書課長 橋爪茂雄君 庶務課長 折井弘育君 財政課長 藤森武男君 監査委員 中村高康君 事務局長
-----------------●議会事務局職員出席者 局長 増沢政幸 次長 百瀬勝人 庶務主幹
矢ケ崎千鶴雄 議事主幹 青木孝雄 主任 小口明彦 午前9時30分 開議
○議長(片倉久三君) おはようございます。 これより本日の会議を開きます。 -----------------
△日程第1 一般質問
○議長(片倉久三君) 日程第1 昨日に引き続き一般質問を行います。 (「議事進行」と呼ぶ者あり)
○議長(片倉久三君) 議事進行について、羽吹義雄君。
◆28番(羽吹義雄君) きのうの一般質問を聞いておりまして、例えば
委員会審査等で理事者側が答えている答弁と本会議における一般質問の答弁とが、必ずしも一致していないという部分があるように感じられたわけです。例えば手塚議員に対する答弁等もそういう結果だと多くの議員が受けとめておりますが、そういうことになりますと、一般質問で質疑をしても、言うならば全く理事者側の考え方が那辺になるかということが理解できない、こういうことになりかねないので、答弁についてはそういうニュアンスの違いといいますか、受けとめ方の違いというか、私どもの聞き方の違いというかわかりませんけれども、そういう差異のないようにきちんとした統一的な答弁をされるように、議長において善処されることをこの際お願いをしたい、こういうぐあいに思います。
○議長(片倉久三君) ただいまの羽吹義雄君の議事進行につきましては、理事者側とよく詰める中で、今後そのようなことのないように努めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 では、進行いたします。 羽吹義雄君の質問を許します。 〔28番 羽吹義雄君 登壇〕(拍手)
◆28番(羽吹義雄君) 通告順に従って一般質問をいたします。 1の
老人福祉法等の一部を改正する法律に関する市の対応についてであります。 さきの国会におきして、これら関連法案が一括改正されたわけでありますが、高齢者、身障者等の福祉をさらに増進させるためにという目的で、居宅における福祉施策や施設における福祉を市町村の地域の実情に応じて一元的に実施する、こういうことになっております。これに伴って市は、ホームヘルパーの確保、目標人員等の設定、特養ホーム、
老人健康保健施設などの整備の目標量の設定ほか、
老人福祉計画の策定見直しなどが必要になります。この法律の実際の施行は、来年度及び再来年度にわたっておるわけでありますが、いずれにしても短時間の間にこれらの目標量の設定をせねばならんと思うんでありますが、これに対する市の対応というものをどう考えているのかという点をお伺いしたいわけであります。特に
財源問題等がありますんで、これらについて緊急課題として市の対応をお尋ねいたします。 次に、
諏訪湖浄化と
水門放流等についてでありますが、
水門放流等につきましては昨日の質疑で了解いたしますから、
諏訪湖浄化について若干お尋ねをいたします。 県の公害課が去る7月25日に公表した河川・湖沼等の水質測定結果によれば、昨日も答弁ありましたけれども、諏訪湖のCODなど環境基準を大きく超えておりまして、汚染は依然続き、改善はおくれている。したがって、天竜川の
天白橋付近観測点とあわせて、汚染度は諏訪湖、天竜川ともに
県下ワースト1という結果が出ています。諏訪湖の汚染というものは、これを取り巻く市町村住民がその汚染の責任をかなり背負わねばならんという、要するに汚染を進めさせた元凶の責任を負わねばならんという立場があろうかと思います。だからこそ、県などと協力して浄化対策に努めているわけでありますが、今の県の公表でもその成果が上がってこない、こういうことになっているわけであります。長く市を含めて
諏訪湖浄化対策連絡協議会等がありまして、浄化促進のもろもろの仕事をしてきているわけでありますけれども、実際問題として効果が上がってこないということになれば、これら対策協議会等含めて浄化対策のあり方に反省、見直しをする必要があるのではないだろうかというぐあいに考えるわけであります。近年学者、研究家などの間からも浄化対策の手法についていろいろな意見が聞かれますし、従来の浄化対策のあり方についての批判もかなり出されております。こういうことについて、さらに市が進めている例えば
湖畔整備計画等からいっても、
諏訪湖浄化という問題は、私
ども市民生活から切り放すことのできない問題というぐあいに考えるわけであります。今後どういうぐあいに対応していこうとするのか、もう少し突っ込んでお尋ねをしたいと思うわけであります。 3番の下
辰線バイパスについての問題をお伺いします。 県に対する地元案作成の提案というものは、私が
期成同盟会の構成員の一員であったときに提案をして、会長たる市長がこれを取り上げ、同意を得て、以降長い時間をかけて、最近ようやくその素々案というものができたようであります。ところが、新聞等の報道によれば、この素々案に対して
同盟会内部の構成員たる県の
出先機関職員からクレームがつけられたと言われています。そこで、1つとしては、6月議会の一般質問に対して市長は、近く公表すると
田中親雄議員に答えておりますが、どうなのかということが1点であります。 2番目には、素々案は政治的に対県交渉の材料であって、内容の問題は県自体に考えてもらうべきものだと思いますが、
同盟会内部の一部職員の考え方でつぶされるということがあれば問題があるのではないかと思います。この点についての考え方をお伺いいたします。 第3には、同盟会の活動については、市は予算のみ議会に承認を求めておりますが、その活動の内容について議会に報告する必要があるのではないか。特に今回のように、内部の中で県職員がこれをつぶすという立場があるならば、むしろ素々案等についても議会に相談をして、強力な案にした上で対県交渉をすべきであるというぐあいにも考えられるわけであります。この辺についてのお考えをお尋ねいたします。 次に、文化振興の一側面についてであります。 去る2月20日から22日まで東京で開かれました文化庁主催による
文化政策国際会議は、世界各国の関係者、あるいは日本の高級行政官やユネスコ、EC代表及び
我が国地方公共団体、
文化団体関係者、約150人が参加したものであります。ここでの基調報告及びサブ議題の討議内容、地方文化の振興のあり方に対して多くの指摘がされております。そこで、岡谷市の文化政策を見たときに、1つ、市のこれら文化施策に対する役割と重要性については、今日どのような認識を持っておられか。2つ目、すべての市民のための
文化的アクセスと芸術活動の増大を図るべきだと考えますが、この点についてはどうでしょうか。第3に、芸術の定義は高度な文化というのみではなくて、文化的伝統、
文化的多様性、日常生活における文化、芸術についての配意が必要だと考えますが、この点についてはどういう施策をとろうとするのか、お伺いしたいと思います。4番目に、したがって新しい傾向の芸術や
パフォーマンス等新しい社会的、文化的発展を市がどのように奨励していくかという今後の施策もお尋ねしたいわけであります。 2番目には、やはり去る6月21日、
日本学術会議の
考古学研究連絡委員会と文化人類学・
民族学連絡委員会の合同による学芸員問題についてのヒアリングが学術会議で開かれました。博物館における学芸員の果たす役割、研究者としての位置、教養などの認識について共通する論議が展開されています。この内容を見ると、その資格と処遇が主なものでありますが、いわゆる行政職、教育職、研究職のいずれであることが好ましいか、同時に博物館長等に
学校長ら天下りの弊害についても強く意見が出されています。そこで、岡谷市の場合を見てみますと、美術考古館と全くあいまいな建物の中で働く職員、特に
学芸員的職務にある者を含めて職員配置については、真に美術、芸術、歴史、その他いわゆる文化向上の機関としての認識に立っての配置かどうか、大きい疑問があるわけであります。まず第1に、建物のあいまいさと相まって、館長以下が何をなすべきかの確たるものを持ち得る状況にないのではないでしょうか。したがって、館が市民の文化向上に大きく寄与する役割は低下しているのではないかと考えます。
教育委員会や
文化センター審議会は、21世紀に向かう文化行政のあり方を深くこの際再検討すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。 次に、
ゆとり宣言決議に対する理事者側の施策についてであります。 岡谷市議会は、さきに私の提案に基づいて、新時代に対応するゆとり宣言を満場一致で議決しました。市長は、これをどう受けとめておるのかということであります。また、当然にして国、県でも、これら趣旨についての施策を出すための検討や論議が現在行われておりますが、岡谷市は施策的に何を考えようとするのか、理事者側の姿勢についてお伺いいたします。 次に、下諏訪ダムに関連をしてお伺いします。 県が進めている
下諏訪ダム建設は、今年度までに既に4億2,000万円の調査費でより具体化されようとしているわけであります。このダムの取水について、下諏訪町はさきに
地方事務所長及び岡谷市長に対して辞退の申し入れを文書でしてあるようであります。市長は、私の前回の質問に対して、岡谷市の将来のまちづくりのため
ダム建設促進と市への取水について積極的意欲を示されましたが、下諏訪町の態度は今日に至るも変化していないのかどうか。実際にダム建設が進めば、下諏訪町の態度が変わらない限り市負担は膨大なものとなるのではないでしょうか。ダム建設の進捗状況と市の対応について、さらに確認したいと思います。 次に、職員の
海外出国規制についてであります。 市は職員の
一般海外旅行について、一
たん海外旅行をすると以降5年間は海外旅行を禁じている規定があるようであります。平素市長は、市の国際化をうたい、担当主幹を新設するなどして海外交流を積極的に進めようとしておりますが、市職員の自由な海外旅行を妨げる、束縛するというようなことは、まさに言行不一致であって、ナンセンスと言わざるを得ないと思います。このことについては職員間でもかなりの不満があります。この際、このような前時代的な制約というものは直ちにやめて、新しい時代感覚の職員を育てることこそ必要ではないかと考えますが、いかがでしょうか。 以上、この席からの質問を終わり、さらに再質問があれば自席においていたします。
○議長(片倉久三君) 羽吹義雄君の質問に対する答弁を逐次求めます。 市長。 〔市長 林泰章君 登壇〕
◎市長(林泰章君) それでは、数点について私の方からまずお答え申し上げて、事務的な話はまた部長の方からそれぞれ補足答弁させていただきます。
老人福祉法等の一部を改正する法律の施行につきましては、平成2年6月29日付をもって
厚生事務次官から、平成2年法律第58号について
老人福祉法等の一部を改正する法律が公布されております。それらにつきましては、改定の趣旨から始まりましてそれぞれの改定内容等が明確にされて、しかるべき都道府県並びに市町村においては、福祉8法のそれぞれの施策について一定の見直しをしながら新しい時代の福祉にこたえていかれるよう、それぞれの依命通知という形で出されているわけですが、それぞれ県の対応、それから国の考え方は一定の基準が示されたとはいいながらも、具体的な施策、取り組みについてはこれからが課題になってまいるわけです。私どもの知り得ている範囲では、それぞれの施策については平成5年度を施行年日と一応目標が定められて、県、それから市町村等含めてそれぞれの施策についての具体的な内容を詰めていくことになるわけです。 したがって、岡谷市も当然そうした課題に今後の対処をいたすべくその体制をつくっていくことになるわけですけれども、いずれにしましても岡谷市単独でもって行え得るものではありませんし、県の一定の考え方が示されながら、県の施策の決定段階には町村会、市長会等含めてそれぞれの地方行政の意見を上げていくことに相なるだろうというふうに思っております。それらの一定の粗筋がつくられてくる段階を経て、市町村の設置する福祉に関するそれぞれの施策が明らかにされるものになるだろうというふうに思っています。当然福祉8法に基づく見直しは、御指摘されますように至急の課題としてこれに取り組まなければならないと思っておりますし、平成5年度が一応の目安になっておりますから、この2~3年の間にそうした作業が進められることになるかと思っています。
財源問題等につきましても、それぞれの施策の具体的な取り組みの対応の仕方によって、国、県の負担すべきものと市町村の負担すべきものが、おのずとその中で明確にされてくるかと思っていますが、内容に関しては都道府県が少なくとも、国が全体の2分の1を費用として持ち、都道府県が4分の1以内を補助するというようなことで、その大綱には一定の費用に関する事項として明確にされてきておりますから、それがすべてに相通ずるものであるかどうかはわかりません。
身体障害者更生相談所の機能に関する事項等には、かなり負担について明確な内容が示されてきておりますから、そうしたものが一つの基準になりながら、全体のそれにかかわる費用負担の問題もかなり明確化されてくるだろうというふうに思っております。 全体の老人福祉法の一部を改正する法律の施行の中には、市町村が支弁する居住に関する介護者の措置に関する費用についても、同じく国が2分の1、都道府県が4分1なり補助するということで一応の目安が定められてきておりますし、老人ホームの措置に関する費用も全く同じです。したがって、全体の費用負担の内容を見てまいりますれば、国が2分の1、県が4分の1、他が恐らく市町村負担であろうかというふうに想定をいたしておりますが、それは長野県のとるこれからの福祉に対する施策の姿勢の問題も入ってまいりますから、あながちその負担ですべてが終わるものではないと思っております。市町村の対応も必ずしもその中で、大枠決められた内容で事済むものではありませんから、それらは市全体の財政負担を市の財政計画の中にも織り込んで、岡谷市の第二次総合計画の後期5カ年計画の中で当然見直しされていくことになるかと思っています。ちょうど時期が
後期基本計画の時期と整合されてまいりますから、前期5カ年計画の中で計画策定がなされて、後期5カ年計画のところでその内容が明らかにされてくるという手順になってくるかと思っております。 それから、
諏訪湖浄化に関しての御質問をいただきましたが、
諏訪湖浄化対策協議会は具体的な事業の実施団体ではなく、現状に対する理解と具体的な今後の進め方について、各構成団体等によって浄化対策に対する協議が行われる場所でありますから、それを具体的に事業化していくのは市町村の各施策であり、それから
諏訪湖流域下水道を核にする浄化対策に取り組んでいる関係機関、団体がこれに対応していくということになるわけであります。岡谷市の場合には、もとより岡谷市に限らずですが、諏訪湖がどれだけ美しい湖によみがえるかが、岡谷市のこれからの湖周計画初め湖周都市の生き方を決めていくことになりますから、急務の課題として今までも取り組んでまいりましたように、一層の
諏訪湖浄化に対する答えを求めつつ、その対応、努力をしていかなければならないというふうに考えるものであります。事業団体、予算等含めての具体的な対応としては、
諏訪湖愛護会が核になってその調整機能を果たしていると私どもはそう思っておるわけですが、今後もそうした形で進められるかと思っております。 ただ、この一両年もそうでありますが、諏訪湖の水質保全がなかなか思う答えになってこない一番大きな原因は、ことしは特にそうですけれども、諏訪湖への流入水量が全く少なくなってきているということが、ある意味では必要以上に堆積されている汚泥によって諏訪湖の水を一層マイナス面に加速させている部分が極めて高いだろうというふうに思っておるわけです。いずれにしましても、水際作戦と、もう一つは汚れてしまっている諏訪湖の汚泥を早くに取り除くという努力が繰り返されていくことに相なるかと思っていますが、それぞれの市町村の取り組みもそんなことで今一生懸命努力がなされているところであります。 なお、それぞれの団体、機関では、そのやり方だけしか諏訪湖の浄化に対する決め手はないだろうかという点では、いろいろの関係研究者等含めてそれを試行錯誤しながら今その研究をいたしておりますが、今のところは決め手になる具体的なものがいまだに出てこないという点で、大変憂慮いたしておるところでございます。 それから、下辰バイパスについて御質問いただきましたが、先般の
県道下辰バイパス期成同盟会の折に、それぞれの事務的段階を岡谷市、辰野町等で詰めた内容について、一つの公表の前段としての論議をいただいた経過はありますが、具体的にはその素々案を同盟会の意見として上げていく段階に至らなかったという点では、それぞれの委員さん方からの御指摘事項等含めて、私どもの方でももう少し実現可能なルート案をなお詰めてみる必要があるということで、前回はそれを公表するに至らなかったということであります。別に私どもはつぶされたとは思っておりませんけれども、それぞれいただいた御意見を踏まえて今後に処さなければならないという点で、交通量調査も具体的には感覚的にものを言っている部分と、過去のデータだけでそれを説得していくには大変まだ問題があるという点やら、含めてはバイパスの取り組みについても、私どもは一番苦にしておりますのは
県道下辰線というのは、一たん道路に問題が起きてまいりますれば、あの道路だけはとにかく迂回線を一つも持ってない部分がかなりあるわけです。つまりは戻る以外に方法はない。そういう道路を県の南信と諏訪圏域を結ぶ幹線動脈として、いつまでもそれでよしとしている姿勢は根本的におかしいということが、一番大きな県との話し合いの私どもの考え方です。そうすると、迂回線のある部分と迂回線のない部分というものを考えていったときに、
県道下辰線が現道の道路整備が行われることによって、解決がつく部分とつかない部分ということが、一体道路の使用実態からどういう形になって出てくるかということが、もう少し詳細なデータをそろえておく必要があるという点で、素々案を出す前段として、出してあるルート案というのは私どもは当然不退転の決意で出していくことになりますから、現在の段階で予測し得る課題というものはできるだけつぶしておかなければならないということと、実態の裏づけをしっかりとっておかなければならないという点で、素々案を中心にしてそれぞれの想定される問題について、なおきちんとした詰めをした上で、改めて同盟会としてそのルートについて一定の進め方を論議しようではないかということで、前回の
バイパス期成同盟会はその段階で話し合いが一応結論として出されたということです。 したがって、それらのデータがことしそれぞれ対応されることに相なりますから、ルート案として恐らく幾つかの考え方が出てくるかと思っています。根本的に新しいバイパスを一本つくっていく方式と、そうした現道で機能しない部分を補完していく形で
バイパスルートを考えていく方法と、3つ目には将来この
県道下辰線が果たしていく役割というものをどう評価していくかという点で、その2つの案に加えて、辰野町の事情と岡谷市の事情を加味したものを含め、バイパスという要素に加えて都市開発の問題を含めたルートとしての考え方、それぞれが辰野町、岡谷市の持っている事業と整合されながら、それに対する考え方も詰められたものとして出され、その中で辰野町、岡谷市にとってこの幹線動脈がどうあるべきかという点で、最終の素々案としての考え方を選択することになるだろうと思っています。県の方の皆さん方が申されたのは、せっかく出すルートが、出しただけで終わっていいものならともかく、それが事業実現化に向かって可能性のあるものにしていくという点で意見を申されたことは幾つかございます。それも同盟会の席の皆さん方には検討に値するという点で、それらを含めてもう一度見直してみるということでその協議会が終わったものであって、別に県の職員につぶされたという理解はどなたも持っておられないだろうというふうに、私はそう考えております。 したがって、一応の実現可能かつ
県道下辰線の現況を打開していくために必要なルートとしての見通しがついてまいりますれば、それぞれの議会にも御報告を申し上げながら、御支援をいただくべくその内容について明らかにいたしてまいりたいというふうに考えておりますが、その間しばらく同盟会としての事務的精査をさせていただきたいというふうに考えております。 それから、下諏訪ダムのことについて少しだけ私の方からお答えをさせていただきますと、一定の今日までの経過には、下諏訪ダムの取り組みについて、下諏訪町の方ではその取り組みの是非をめぐって文書による辞退を提出された時期もございました。私どもはよその行政区域になりますから、下諏訪町がおりてしまえば岡谷市がよその町へ出ていってダムをつくるなんていうわけにいきませんから、当然自動的に岡谷市としてはその取り組みを辞退していくということに相なるわけです。私は少なくともそうあるべきだと思っています。しかし、下諏訪町も文書で辞退しながら、その後これに対する取り組みの姿勢をまた改めて出してきているということから、下諏訪町が岡谷市と一緒にやろうと言ってアプローチをかけてくださっている以上、将来岡谷市にとっても水資源を確保しておくということは、今は何とかなるとしましても将来には大変大切な問題になってくるという点から、下諏訪町と協調できるとするならば、今回の下諏訪ダムの問題は、我々の子孫のためにもこのダム建設にやはり協力をしていかなければならないだろうというふうに、今日でもその姿勢を変えてはおりません。ただ、これが県がどういう調整をなされるか、これからの問題になってまいりまするが、下諏訪町が積極的にこれに取り組むという姿勢がより鮮明になってまいりますれば、岡谷市としての対応も下諏訪町同様できるだけこれに積極的な姿勢を示して、下諏訪ダム実現に意を配してまいりたい、かように考えております。ダムについては、細かなことはまた必要であれば御質問にお答えさせていただきますが、大ざっぱに申し上げますればそういう経過を経て、今日は下諏訪ダムは全く白紙に戻ったものではなくて、前向きな取り組みに向けて今再び詰めが行われているということだけ御報告をさせていただきます。
○議長(片倉久三君) 教育長。 〔教育長 八幡栄一君 登壇〕
◎教育長(八幡栄一君) 4番目にいただきました文化振興の一側面について、2つの御質問にお答えをいたしたいと思います。 まず最初に、
文化政策国際会議において提案された地方文化の振興のあり方等についての件でありますが、私どもは市民の文化活動につきまして、市民はそれぞれ日常の勤労に励みながら、日常生活に根差したさまざまな文化的な活動をしていると考えております。今日文化の時代、こう言われるときでありまして、物質的豊かさの一方、心の豊かさに対する市民の要請が高まっておるわけでございまして、教養や趣味のための学習から現代社会に対応するためのさまざまな学習、あるいは心身の健康のためのスポーツ、また芸術の鑑賞や創作活動等広範な文化活動に対する欲求が増大してきているというふうに思っております。これらの文化活動は、市民一人一人がそれらを通じて個性を伸ばし、創造性を培い、自己とその属する社会の向上を図ろうとするものでありまして、これら文化活動が活発かつ的確にできるように市として配慮し、一層心豊かで文化性の高い市民生活が具現できるようにするということは大変必要なことだ、こういうふうに思っておるわけでございます。したがいまして、市としても一つの重要な役割がこの文化政策を進めることであろうと思います。また、すべての市民にとって
文化的アクセスと芸術活動の増大を図るということも、当然必要なことであろうというふうに考えております。また、いわゆる高度の文化とともに、十分とは申せなくても、あらゆるジャンルの文化活動を支援する体制で
教育委員会としては取り組んでいるつもりでございます。 第2番目は、学芸員についていろいろと論議が展開されたということでございますが、その点についてはお伺いを申し上げたわけでございます。学芸員は行政職か教育職か、あるいは研究職か、こういうことでございますが、私どもは博物館法によりまして専門的職員だ、こういうふうに考えております。専門職というのは、もちろん資料の収集あるいは保管、展示あるいは調査、研究、その他必要な事業についての専門的な事項をつかさどるものだ、こういうふうに理解しておるところでございます。 次に、博物館長に校長らの天下りの弊害ということが言われているわけでありますが、館長は当然のことながら館務を掌理し、そして所属職員を監督し博物館の任務の達成に努めるということが職務でございます。そういう任に適した方であれば、学校長であろうと何であろうと適当であろう、こういうふうに考えておるところでございます。 次に、蚕糸博物館と美術考古館についてでありますが、これが同じ建物の中に併置されておるわけでございまして、全くあいまいだ、こういうふうに言われておるわけでございますが、展示におきましても1階、2階、蚕糸博物館の関係、鉄筋部分の2階は考古関係、3階は美術関係というふうにしておりまして、それぞれについて職員は協力して業務に当たっているわけでございます。申されるように、学芸員が兼務となっておりまして、それぞれに学芸員がいないということは、これは残念なことでございまして、この点については私どもも学芸員の配置を願っているところでございます。 以上でございます。
○議長(片倉久三君) 市長。 〔市長 林泰章君 登壇〕
◎市長(林泰章君) それでは、5番目のゆとり宣言に関して少し私の方から御答弁させていただきます。 労働時間の短縮の問題を含めて、これはたしか1993年までに1,800時間の労働時間ということで、政府も欧米諸国並みに短縮して豊かな生活が実現できることを目標として取り組むということでありますし、長野県知事も労働問題審議会において同様の趣旨の報告を承認しているということから、県の姿勢も国の姿勢もそうしたことで進んでくるだろうというふうに私どもも理解をいたしております。労働時間の短縮の問題は、そのごとく国家的な課題でもありますし、また労働基準法の改正によりその実現を目指してまいってきているわけですが、下請中小企業を核にしている岡谷市にとりましては、そうした法の改正によってすべてがそういうように動いていくかということになりますと、実際企業を経営なさっている方や働かれている方はよくお気づきになっておられるかと思っていますが、例えば労働生産性の問題もありますし、親企業の発注方法の問題にも絡んでまいりますし、また支払能力の問題にも絡んでまいりますし、納期管理、いろいろな課題を抱えておるわけです。それらをどのようにして目標に沿って問題を解決をしていくかという点では、一朝にはなかなかいかない企業がたくさんある、こういうふうに思考しているわけです。だからといってそういう事情を理由にして放置していくわけにいかないということから、まず一つは会社の経営の問題にもとよりメスが入ってくることになりますから、より生産性を高めていくための省力化であるとか、また片方では経営者みずからがそうした問題に取り組んでいく強い意欲を持ってもらわなければならないという点、また昨年の7月に行われた諏訪地区労働時間短縮啓発会議等で出されている課題に対する解決のための研究、それらを踏まえてこれからどう進めていくかについての対応が求められてくるわけです。いずれにしましても企業は、とにかく生きていくためには利益を上げる会社としての経営体質を失ってはならないということと、そこに働く人たちがより勤労意欲を持ってみずからの企業と仕事に誇りを持ってこれに対応していただかなければならないわけでありますから、それらを可にするためには労使の双方の理解というものがもっと大切な課題になってくるかと思っております。省力化、自動化の問題への積極的な取り組みはもとより、生産性の向上を図っていくということと、また受注の確保と収益の向上を図っていくためには、新技術の開発もしくは導入、これらを含めてその課題の取り組みをしていくことになるかと思っておりますし、それらの施策は経済部の方で既に議会にお示しを申し上げておりますように、経済部としてはその生産性の向上の部分と新技術の導入の部分、受注の確保の問題、もう一つは雇用に関する御協力という点で今一生懸命やっているわけです。 特にもう一つには、財政的な問題が絡んできますから、長期運転資金に対する行政的な対応をいたしていかなければならないという点、またもう一つは、労働環境整備のための資金、これも当然含めて資金の確保という点で取り組みを私どもは支援していかなければならないだろう、こんなふうに考えて現在取り組みをいたしているところでございます。 以上です。
○議長(片倉久三君) 助役。 〔助役 小口利行君 登壇〕
◎助役(小口利行君) 職員の海外出国についての御質問にお答えいたしたいと思いますが、職員が海外へ旅行する場合には一定の届け出ということをさせるようにいたしております。これはやはり自由にというわけにはまいりませんで、職員管理上といたしましては、事故あるいはその他問題がもし生じた場合のこともあるわけでございます。そうしたような点で運用基準を設けていることは御指摘のとおりでございます。最近の行政分野における国際化の関心も非常に高まっておりまして、御指摘のように海外旅行の機会にも大変恵まれている傾向にあるわけでございまして、昭和63年から在職年数あるいは出国の年数、これは先ほど御指摘のように10年のものを5年に改定をいたしてございますし、在職年数も5年在職から3年在職にいたしまして、また旅行の期間も7日間から10日にいたしておるわけでございます。そうしたようなことで、できるだけ不均衡のないように配慮いたしたものでございますが、これはなぜそういたしますかといいますと、やはり職務というものがあるわけでございまして、行く場合にはほとんど上司の職務に支障がないということがつけられてくるわけでございます。海外へ行って見聞を広めてくるということは大変有意義なことでございまして、私も大賛成でございますので、これは大いに出るように、市長にもお願いをしてどんどん用務で出る場合には出しているわけでございますが、少なくも普通日程的に言いますと、大体1週間以上はかかるんではないかというふうに思うわけでございます。その間の空白になった職務を埋めるのは、同じ同僚職員が埋めていく、協力していくものでございまして、比較的恵まれたという言葉がいいかどうかわかりませんけれども、行けるという方というのは非常に偏っておるんではないかという経験を私は持っております。したがいまして、そうしたようなことで不均衡が生じないように、せめて5年間の間には多くの人がそうした経験をされるということはいいんじゃないかというふうに考えておるわけでございまして、今後のこの規制につきましては、当分の間こうしたところでやっていきたいという考え方を持っております。 以上でございます。
○議長(片倉久三君)
都市開発部長。 〔
都市開発部長 横内啓吉君 登壇〕
◎
都市開発部長(横内啓吉君) バイパスに関連をいたしまして、
期成同盟会の活動内容につきまして御質問をいただきました。状況をお話しいたしますと、バイパスに取り組みをいたします中で交通量調査をいたしてございますし、その間、幹事会等も開いておりまして、昨年6月からことし6月までの状況で幹事会を7回ほど開いておるわけでございます。交通量の結果の整理でございますとか、あるいはルートの関係、報告書の相互調整などを幹事会では行っております。そんな状況でございます。
○議長(片倉久三君) 一通り答弁が済んだようです。 羽吹義雄君、2回目の質問を許します。
◆28番(羽吹義雄君) まず1点目ですが、平成5年からといいますが、ここに法律がありますけれども、施行期日は原則は平成3年9月1日、ただし在宅福祉事業の費用負担関係及び指定都市の区の社会福祉協議会の位置づけ等は平成3年4月1日、入所措置権の委譲及びこれに伴う費用負担関係、老人福祉、保健計画の策定、以下は平成5年4月1日、こうなっているわけです。今言うように、しかも費用については国2分の1、以下それぞれの法律について示されているわけであります。そこで、今市長答弁のように県あるいは国等の指導によって内容を順次策定していくということになると思うんですけれども、平成5年というのはあと3年後であります。2年半であります。そうすると、少なくとも平成5年まで待っていましょうというわけにはいかない。一番問題になるのは、法の精神はいいんですけれども、きのうも少し議論がありましたが、例えばホームヘルパーだとか、あるいはショートステイだとか、いわゆるデイサービス等についても問題があるんじゃないか。もっとはっきり言えば、人的確保を含めて財政的な問題も当然にしてついてくるということになるんだろうと思います。そこで、緊急市はどういう作業を進めようとするわけでしょうか。要するに、逆に言えば国、県の指導というものを待つということも一つの方法でしょうけれども、国、県の指導を待つだけではなく、準備行為というか準備作業というか知りませんが、そういうものが必要になると思うんです。この辺については、今後しからばタイムスケジュールというもの、少し基本的な考え方をお伺いしておきたいと思います。 それから、浄化対策についてですが、昨日も本日も、言うならば現在のしゅんせつ、直接的にはしゅんせつを続けていくことが浄化対策だ、下水道その他の問題はあるにしてもそういう考え方を市も是認しているように聞こえます。しかし、しゅんせつというのは、これは別の側面から言えば自然の水辺を残すというのか、いまや諏訪湖は自然の水辺を残す余地はほとんどないんですけれども、自然の水辺をつくるという立場から言えば、今のしゅうせつ方式では、これはそういう部分からも学者の批判があるわけです。例えば水辺から2mかっきり掘ってしまう。これじゃとても岡谷市が誇りにしている例えば白鳥等の生息はできないし、当然にして自然動態はほとんど壊されてしまう、諏訪湖に住む動物がすべて壊れてしまう、こういう結果を生み出すというしゅんせつの仕方については、これは信大の学者を初め、日本的な学者がほとんど批判をしているわけです。一面的には浄化を進めるという部分で、単にしゅうせつを続けていくという、そういうあり方がいいのかどうかという部分も考えてみる必要があるんではないのか。例えば単にそういう方針を是認するという連絡協議会ではなくて、例えばそれら学者を含む専門研究委員会等を連絡協議会等に設置をして、一部例えば水産試験所等の学者はおりますけれども、もろもろのやっぱり人々の意見を集約しながら、なお浄化がどうしたら効果的に進められるかという検討をする必要があるんではないだろうか。この辺について私はぜひそうしてもらいたいというぐあいに思うんですが、いかがでしょうかということです。 バイパスについては、またの論議の機会にいたしたいと思います。 教育長にお尋ねをいたします。1点の岡谷市の文化政策については、例えば近く
教育委員会が私どもにも見せてもらえるかもしれない、例えば生涯教育というような部分でも一つの大きな側面に役割を果たすものだというぐあいに思うんですけれども、具体的に文化施策というものを、今私が申し上げたことを教育長も是認されたようでありますから、しからば市教育行政の中でそれが具体策として何が出されているのかということをお伺いしたいと思います。 第2には、学芸員問題についてはかねて私はこの席で申し上げたことが何回かあります。なぜ長い間、そういう資格を持ち得る職員がおるにもかかわらず、なぜ学芸員の任命をしないのか。これは単に行政上の職員を空回りさせたり、あるいは臨時職員によって館を運営しようとする、全く館運営のための職員配置であって、岡谷市の文化政策、あるいは文化向上を図ろうという館自体の活動というものを否認する立場ではないでしょうか。例えば現に多くの遺跡から発掘されたものの整理等についても、それを研究するという学芸員がいない。はっきり言えば整理するだけで、この前も指摘したわけですけれども、整理の仕方にも問題があるにしても、それを研究して市民に提供をしていくという、そういう側面というものが実際問題として欠けている点だというぐあいになるんじゃないでしょうか。したがって、なぜ学芸員を今日任命できないのか。これは岡谷市のある意味では社会教育的な文化振興の欠陥である、こういうぐあいに言わざるを得ないと思うんですけれども、この点はどうでしょうか。
ゆとり宣言決議に対する考え方ですが、経済部が行っている云々はいいんですけれども、これは単に岡谷市だけの施策ではでき得ないことでありますから、担当職員はどこでどういうぐあいに担当しているか知りませんが、少なくともゆとり宣言が単に今市長が答弁した部分を含めて、一番問題は精神的というか意識の問題があると思うんです。そこで、例えば担当職員連絡会議等があるようですけれども、その辺ではどういう論議をされ、今後各市町村がどういう施策を持とうとしているのかという点も、この際お伺いをしておきたいというぐあいに思います。 それから、海外視察というか海外旅行の話は、海外に旅行するときに公務員たる者が上司に届け出をしていくという、そんなことは当たり前の話で、そんなことは結構です。問題は例えば数次旅券を得ていても、1回旅行してしまうと5年間は旅行できない。必ずしも1週間かかるなんていうことはあり得ない。例えば韓国に行くといえば2日から3日、台湾に行くったって2日か3日、東南アジアに行っても4日ぐらいです。なぜ5年出国できないのか。そんな規制が今日必要なのかどうか。仕事を他人が埋めるのは当たり前です。さっきの話のゆとり、はっきり言えばゆとりが庁内にはないのかどうか聞きたくなるんです。例えばもっとひどい例で言えば、結婚前に海外にぜひ行ってみたいというので行ってきた。結婚したら、今度は新婚旅行で海外旅行は一切行けませんよ、こういうことになっているんではないですか。だから職員にしてみれば、それは役職についている一部職員は市長のお供をしてとんとんと出かける。我々は一たん、例えばせっかく見ても、3年、4年たっても次の機会がない。その5年間の規制が果たして全職員のローリング的な海外視察の機会のチャンスになるんですか。そんなことないではないですか。あるいは、行ける人がかなり偏るかもしれない。しれないけれども、そういうものがあってもいいんではないですか、当然にして。こんな規制は直ちに廃止すべきだと私は思うんですが、もう一度お伺いいたします。
○議長(片倉久三君) 羽吹義雄君の再質問に対する答弁を求めます。 市長。
◎市長(林泰章君)
諏訪湖浄化のことについての再質問をいただいているわけですけれども、私はしゅんせつによる浄化という施策を全く否定する立場には立ちません。それは現在諏訪湖の浄化というのは、単に、単にという言い方は失礼ですが、諏訪湖をよみがえらせるための諸条件としては、例えば景観の問題ももちろんあるでしょうけれども、魚介類の生息を約束するものでなければならないとか、これは漁業補償の問題にも絡んでくることですし、それから汚濁源を絶つということと、それから既に持ち込んでしまった汚濁物をどういう形でもってこれを取り除くか、これは長いロングランドに諏訪湖の浄化を考えていくということであれば、40年なり50年先にはきっと効果が出てくるんでしょうけれども、願わくば諏訪湖流域の関係市町はできるだけ早い時期に諏訪湖が浄化されることを期待しつつ、人的努力のなし得る範囲のものは一生懸命やろうではないかということで、それぞれの抱えている課題を守りつつ浄化促進のための努力をしているわけです。別に2mなら2mを均一でもって掘り下げているものではなくて、あるところはより深くその土を上げておく。水辺に関してはより水辺の持つ役割というものを残しつつ、諏訪湖の汚泥をとにかくしゅんせつによって上げていかなければならないということで計画的なやり方をしているんですけれども、ただこのしゅんせつが一向に効果が上がらない一番大きな原因というのは、私は諏訪湖の問題だけ見て
諏訪湖浄化を論じていると大変大きな間違いを犯していくんじゃないかというふうにいつも申し上げているわけですが、諏訪湖に入ってくる流入河川の整備ができてないために、一雨来れば全部上げたぐらいの泥や河川の混入物を全部諏訪湖に持ち込んでしまう。そのイタチごっこをやっている部分もかなりあるわけです。建設省の方にも私どもお願い申しているのは、水源涵養の問題に対する努力は、これは6市町村が本気になってずっとやってきていますから一定の効果は私は上がってきていると思っていますが、しかし問題は流入河川の整備がなかなかできないために、諏訪湖の泥ばかり上げておっても、一たん雨が降ればそれ以上の堆積土を諏訪湖に持ち込んでしまうということから、諏訪湖の流入河川の整備を同時にこれは続けていかなければならないということで、大変な予算をかけているわけです。 それから2つ目には、もとより諏訪湖の過去に持ち込んでしまった汚泥をどうやってこれを取り除くかという点でやっているんですけれども、何としても予算措置と、それからもう一つは現在の年次計画で行われているしゅんせつ土、要するに上げたしゅんせつ土の量程度では、まだまだ向こう何十年かかってもこれが終わらないということで、その取り組みが非常に遅々としているという点でやはり問題があるだろうというふうに思っています。しかし、それも裏返しにすると、それでは予算的な措置さえできれば直ちにできるかというと、じゃ泥を一体どこに上げるかという場所の問題で、湖畔は今詰まってしまっているという点で、泥を上げられる場所が非常にわずかな場所しかない。しかも上げた泥は今のような天日干しでやっておったのでは、それこそ1年に何回なんてできるかどうかくらいです。それで県の方では、その泥を焼却によってしゅんせつの稼働率をよくするように考えたらどうだろうということで、提案がなされて一定の手順まではいったけれども、実際には焼却による汚泥処理のコストがものすごく高くついてきてしまうということから、それに金がかかればしゅんせつ土が、今度は逆に予算が食われて、上げる量が半分になってしまう。それじゃ結果としては何も変わりなくなってくるわけです。 その辺のところが、県の負担と国の負担の部分が一緒になって議論されているだけに、大変難しい課題にはなっているわけですが、しかししゅんせつも行いながら、またみずから諏訪湖が浄化機能を持つ努力というものを片方では考え、かつ流入河川からの土ばかりでなくて、ごみやそういうものを諏訪湖に持ち込まないようにするために流入河川の整備もしっかりやらなければいけないという点で、これからの
諏訪湖浄化対策の問題はそうした問題にも向けて今取り組みがなされているということをお含みをいただいて御理解をいただければと思っておりますが、羽吹議員さんが言われるように、すべて一律でもって掘り下げていけばいいというやり方は、これは問題のあることは御指摘のとおりだと思っています。しかし、流入河川の場所によってはどうしても土を上げていかなければならないしゅんせつ部分もありますし、過去諏訪湖の湖底がどうなっていたかというデータに基づいてまいりますれば、その部分はかなり浅く、しかもその部分にかなり堆積されている汚泥があるということで、昔の原型以上に掘り下げるつもりは県の方でももちろんないようですけれども、せめてそれに近いところまでは持ち込んだものは上げていきたいということで進めていくことには、私どもはできるだけの理解と協力を惜しまずにやっていきたいというふうに考えております。
○議長(片倉久三君) 福祉部長。
◎福祉部長(武井政次郎君)
老人福祉法等の一部改正に関します御質問を再度ちょうだいいたしたわけでございますが、この
老人福祉計画策定につきましては、先ほど議員さんからも御指摘がございましたとおり、いわゆる在宅福祉関係のものが具体的に社会福祉事業として法制化されてくるということでございまして、現在国・県等で実際の実施についての細部検討ということがなされている状況でございます。先ほど市長答弁にもございましたとおり、法律の改正の中で施行日が平成5年4月1日ということにこの計画策定の場合にはなっておるわけでございまして、岡谷市の第二次総合計画の後期計画の時期に合致をしているというようなことでございまして、計画といたしましては平成3年、4年にわたりまして検討してまいるわけでございます。特に議員さん御指摘のように、ホームヘルパーの問題、それからデイサービスの問題、ショートステイの問題というものが三本の柱になってなりまして、それ以外にかなりの項目が改正をされてきておりますが、岡谷市のいわゆる在宅福祉の施策につきましては、今後県等の指導もいただきまして、岡谷市独自のやっぱりニーズというものを把握していかなければならないというふうに考えておるわけでございまして、ここ2~3年の間にスケジュールを立てまして対応いたしてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(片倉久三君) 助役。
◎助役(小口利行君) 海外旅行の件についてお答えをいたしたいと思いますが、海外旅行につきましては、先ほども申し上げましたように、仕事で参ります者はどんどん出してまいります。ただ、観光的色彩の強いものにつきましては、やはり一定の規制をいたしてまいりませんと職員間に均衡を欠くということも出てまいりまして、管理にも問題が生ずるわけでございます。まだ多くの職員が出国されておりませんし、行く者は行く、仕事する者はするというようなことではやっぱり職員間に大変不満が生ずるものでございまして、この辺のところは一定の枠の中で運用をいたしたいということでございますので、御理解をいただきたいと思うわけでございます。
○議長(片倉久三君) 教育長。
◎教育長(八幡栄一君) 文化政策について具体的に示せ、こういうことでございますが、私どもは文化の質を高めるということと、それから市民の身近なものにするというこの二面からいろいろの施策を進めているわけでございます。まず、先ほども話がございましたけれども、高度の文化というような話がありましたが、文化の質を高めることは必要なことでございますが、ただそれだけねらっていますと、今度は文化が何か市民の身から遠いところに行ってしまうような、そういうような感じがするかと、こういうふうに思うので、その両面をねらいたいというわけでございます。したがいまして文化会館の建設や、あるいはそれの自主事業を充実したものにするというようなこともそうでございますし、あるいは文化会議懇話会の皆さん方からの御意見をいただいて、これを文化講演会あるいは生涯学習大学等に生かすこともそのことでございますが、他面生活の中から本当に文化を生み出していくということが大事でございますがから、そういう点については公民館活動などで趣味や教養を広めるということを大いに重視してやっていただいているかと思うわけであります。 ただ、残念なことに、今文化の最先端といいますか、あるいは新しい傾向の芸術とか、あるいはパフォーマンスとかというようなものは、すぐさま取り入れるというような段階になっておりません。これについては拒否しているわけでございませんでして、事情が熟しますればそういう行事も、またそういう会場の準備も考えてまいりたい、こういうふうに思っているところでございます。 次に、学芸員問題でございますが、岡谷の場合は整理しかやっていないで研究に欠けているという御指摘をいただきました。大変恐縮に思うわけでありますが、しかし今まで振り返ってみますと、梨久保遺跡の遺跡展についても、あるいは花上寺や橋原の遺跡展についても、学芸員の研究に基づく説明とか、そういうものはかなり深くやっているわけでありますし、報告書をごらんいただくとおり、全然研究に欠けているというふうには思っておりません。ただ、十全であるかということは問題があろうか、こういうふうに思います。 それから、学芸員という資格がありましても、岡谷市の場合には、17市ほとんどがそうでありますけれども、一般職として採用されて勤務しているわけでございまして、一人一人の個人の問題になりますと、やはりそれぞれに事情や立場がありまして、資格のある者は全部こっちへとめておくということもなかなかできないわけでございます。できるだけその専門性を生かしてお勤めいただくような方向には努力しているわけでありますが、必ずしもそうは今いっていないということだけは御理解をいただきたい、こういうふうに思います。 以上です。
○議長(片倉久三君) 経済部長。
◎経済部長(鮎沢茂登君) ゆとり宣言にかかわりましての研究会の活動内容について御説明をさせていただきたいと思います。 南信労政事務所が中心になりまして昨年の7月に発足して以来5回の活動をしているわけでございますけれども、メンバーといたしましては各市町村担当者、それから経済団体、労働団体等も含まれまして34名で構成をされております。岡谷市では商工観光課長が委員として参加をいたしております。この中では、労働時間の短縮をいかにして実現するかということが課題で、意見交換だとか、あるいは実態調査、あるいは労働時間短縮セミナーあるいは先進企業の視察等も行っているところでございます。そんな中で意見交換の中でも、親企業等取引改善の問題だとか、あるいは実現のためには長期運転資金も必要ではないかとか、あるいは労働時間短縮のためには、やはり省力化の設備資金も必要ではないかという資金的な話題も出ております。そんな関係で、先ほど市長答弁いたしましたように、それらを含めて現在検討している段階でございます。 以上でございます。
○議長(片倉久三君) 一通り答弁が済んだようです。 羽吹義雄君、3回目の質問を許します。
◆28番(羽吹義雄君)
老人福祉法等の一部を改正する法律で、作業を市として進める場合に、今部長答弁にありましたように、岡谷市独自ということ、私はむしろこの事業の施策の(「リーン」予鈴)策定に具体的に、単に役所で策定するんではなくて、関係団体、例えば身障者の会もあるでしょうし、もちろん老人クラブもありますし、いろいろな関係する団体があるわけです。こういう団体を含めた一つの何といいますか、審議機関的というか、研究委員会的というか知りませんが、要するに市民参加によってそういうものがつくられていくことがいいんではないか、こう思うんですが、どうでしょうか。これが一つです。 それから、少し飛ばしまして、教育長の御答弁ですが、例えば岡谷市は公民館主事の場合もそうですけれども、率直に言えばそういう人的配置をしているから、例えば公民館主事なり学芸員としての専門職ができないわけです。これはかねて指摘したところです。そのときの答弁も、きちんとそういう者はそのことを希望して採用するということになれば、配置転換も何もしなくてもいいわけです。必ずしも的確な、よく助役は適材適所の配置をしていると言うけれども、例えば公民館活動について全く無知の者が配置されているという事実もあるわけです。これでは、行政的には、文化を否定し公民館活動を否定していくという側面ではないですか。だから、そういう配置の仕方について問題がある。だから、例えば学芸員を専門職として認めるならば、その専門職を配置すべきものである。それは給料表の上でも、あるいはその他の中でもきちんと位置づけるということが大事なことではないだろうか、こう申し上げているわけです。そこのところをもう一度、今教育長は教育長の立場で答えられないとしたら、むしろ助役が答えてください。 浄化問題については、市長の意見もそれでいいと思います。ただ問題は、私は一番やっぱり、例えば日本一のみそ生産地、何とかのスイスと言って実は重金属、クロム等たれ流した私どもに責任がある。これを、ヘドロを取るということは必要なことです。だが同時に、この汚れた諏訪湖を昔のような自然の形態の水辺をつくりながら浄化していくという、そこの側面を今後ぜひ考えてもらいたい。これだけ申し上げて終わります。 以上2点について。
○議長(片倉久三君) 答弁を求めます。 助役。
◎助役(小口利行君) 教育の方の学芸員の問題で御質問いただいておりますが、今検討中でございますが、お話のように適材適所に配置する考えでおります。このことを申し上げたいと思います。
○議長(片倉久三君) 市長。
◎市長(林泰章君) 老人福祉法のところで御指摘いただきました点につきましては、市民参加を私どもはもとより了として、これへの取り組みをいたしてまいることには変わりありませんが、市民ならどなたでも結構というわけにはいきませんから、議員さんも御指摘されたように、学識経験者という、その学識経験者の中でどう選ぶかが一番僕は大きな問題だと思っていますので、それら十分踏まえて今後の対応をいたしてまいります。
○議長(片倉久三君) 羽吹義雄君の一般質問を終了いたします。 この際、暫時休憩いたします。 午前10時52分 休憩 ----------------- 午前11時05分 再開
○議長(片倉久三君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 林稔君の質問を許します。 〔17番 林稔君 登壇〕(拍手)
◆17番(林稔君) 17番 林稔です。 最初に、通告した1、2、3、4、開発問題についてはまとめて市長さんの基本的な考え方を伺いたいと思います。 8月15日付の広報「おかや」、これに「市民参加で進めよう、湖畔公園整備」ということで載っております。この文章を見ますと、市では21世紀の初頭を展望した将来都市像、豊かな自然と調和した国際文化産業都市を目指し云々というふうに書いて、市民総参加で湖畔公園整備事業を進めていきたい。完成後の管理運営などにも皆さんに御参加を、こういうふうなうたい文句で文章が載っております。かねがね、すべての行政に対して市民参加を貫くということは重要だということを指摘してまいりました。今並べてあります都心開発、新都市開発、湯殿山開発などについては、市民参加をどのように進められるのか、市長さんに伺いたいと思います。 それでは、最初の都心開発について、1~2伺いたいと思います。まず最初の質問は、都心開発の見通し、展望は明るいのかどうかという問題についてであります。6月議会のときも、日米構造協議でアメリカの圧力によって大店法改正あるいは規制の枠の取り外し等、それに先取りするかのごとく、岡谷市では大店法の規制を取り除こうとする動きがあったということでお話ししました。そこで、既存商業者をどのようにするかという点について、大変深刻な問題でありますので伺いたいと思いますが、テナントとして出店し、生き残りをかけるという商店の方、中にはテナントとして入れない商店、資金や後継者の問題や、業種によってはもう入れないという方々、そういう方は商売をやめる、あるいは現状のまま細々商売をやるか、その辺のところが大変深刻であります。住宅関係者については、特に駅南の皆さんの中に反対の意見が強いということを私はつぶさに歩いて感じております。 以上のような点から、既存商業者の問題や住宅関係者を含め市民的な合意をどのように形成していくのか、伺いたいと思います。 2番目に、新都市開発についてであります。この新都市開発が計画をされております西山は、岡谷の中でも最も豊かな自然が残された地域でもあり、自然と水を守るべき地域であり、開発は最も慎重に考えるべき地域、私としてはできれば開発しないでほしい地域と考えるものであります。 そこで、現在進行している計画でいきますと、大企業中心の開発にならざるを得ないという危惧を何回か表明してまいりました。民間研究会の研究状況に触れながら、あるいは先ほども触れられております用地確保の問題等を含めて、この事業の見通し、展望について伺いたいと思います。 3番目の湖畔開発については、先ほどの羽吹議員さん、昨日の浜議員さんを初め、私も何回か諏訪湖の浄化について触れてまいりましたし、他の議員の皆さんも何回か触れております。諏訪湖湖畔開発を考える場合に、親水性や景観がいいというふうなことを言っておりますけれども、今のような汚れ切った諏訪湖では、水と親しむこともできないというふうに考えるわけであります。この浄化の問題については触れられましたので省略いたしますが、この点をぜひ促進をしていただくように強く要望して、質問としては、都市計画道路の変更に伴う計画変更について、反対の意見や疑問を表明している関係住民の皆さんとの話し合い、合意をどのように得ていくのか。この点を含め、
諏訪湖浄化の展望などに触れながら事業の見通し、展望を明らかにしておいていただきたいというふうに思います。 4番目の湯殿山の開発についてであります。これについては、一昨年来大変大きな論議を呼んでまいりました。議会全員協議会で過日、7月でしたか、報告をされまして、その結果が市報に載っております。私はこの市報の報道は、一部適切を欠いている部分があるのではないかというふうに感ずるわけであります。それは、議会全員協議会で進出企業を株式会社パリオスとすることを確認したというふうに述べてあります。小沢竜美議員さんからも全員協議会で念を押したように、パリオスが準備をし、調査をすることについては確認をしたわけでありますが、今後関係機関からの許認可などの問題も含めてどうなるかわからないので、調査をさせてほしいということで、それは了承したわけでありますが、この点について市長の明確な見解を求めたいと思います。 それから、この市報の中にも触れてありますが、2つ目の質問として、民間活力により町の活性化が図られる。ドイツ村構想は、今後発展が予想される山の手方面の開発にインパクトとなり、岡谷市全体の活性化が図られると期待される、こういうふうに書いてあります。そのほか内容を見ていただいたかと思いますが、非常にこの計画に対して宣伝をしております。民間のこのような事業に対して、まだ計画も十分明らかにされていない中で、このように期待を持つ理由は何ゆえなのかという点が2つ目であります。 質問の3番目は、ドイツ村構想は本当に市民のためになる計画なのかどうかという問題であります。パリオスの小林社長は、岡谷市の人口増対策にもなるし、このマンションの分譲は地元優先でいきたいということを言っておりました。この計画の本質は、あの全員協議会のときにも山田拓男議員外からも指摘がありましたように、恐らく数千万円と言われるリゾートマンション300戸、これの分譲が主要なねらいであり、美術館計画そのものは、あえて言わせていただければ、その隠れみのと言っても過言ではないかというふうな指摘もありますし、私もそんな印象を受けておりますが、そのような言い方では言い過ぎでしょうか。 4番目の質問については、湯殿山の土取り場跡地は約2万坪、岡谷市内にこれだけまとまった土地、インターの近くであり、景観にすぐれ、また回りの自然環境にも非常に恵まれている。しかも市がこの土地を所有している。こういう状況を考えた場合に、市の言い方をすれば、どんなにいい計画であったにしても、民間に売ってしまうということが果たしていいものなのかどうかという点であります。これこそまさに、市民の皆さんの今社会教育や文化施設などの強い要望を踏まえる中で、市民参加で市民のための開発をすべきではないかということを提言し、市長の考えをお伺いしたいと思います。 大きく5番目の岡谷市の農業の現状と農業政策についてであります。私もこのたび岡谷市農業委員に、議会から推薦していただきましてその任につかせていただきました。改めて岡谷市の農業と日本の農業というものを考えてみました。そこで、私がこの農業委員にさせていただいたこの時点で、日本の農業の最大の問題点は今米の輸入自由化の問題であります。食管制度の堅持の問題もあわせてであります。アメリカの圧力と政府自民党や一部野党、公明党などが、米の輸入自由化というふうなものを国会の3回もの決議にも逆らって盛んに言い出しております。この点に対して最近全国の町村会長、滋賀県の野洲町長さんの名前で全国の町村長さんたちに対して、国会決議を守ることや、あるいは米の国内需給をふやすことなどを通達といいますか、連絡をしたようであります。それぞれ出身の国会議員にこのことを要請したということが報道され、この宇野会長さんのインタビューの記事も載っておりました。米の持つ存在意義というものは、ただ単に現在米が余っているのどうのという問題だけではなくて、米の歴史、日本が米をつくるようになった二千二、三百年間の文化や、日本人の健康や自然の保護や防災や、あるいはみずから国の食糧を守ること、そういう点でも非常に重要な意義を持っている日本の農業の根幹であります。また、文化の根幹であると言っても過言でないと思います。この点についても、全国町村会長の宇野さんも言っております。そこで、米に対する現在の自由化の動きや米の持つ重要な意義について、市長の見解を求めたいと思います。 それから2番目として、私は農業委員にさせていただいて、最近の岡谷市の農業について、農業委員会からも資料をいただき調査をさせていただきました。農業委員会は、毎年200件に及ぶ農地転用の審議をすることが非常に大きな役目になっているように思えてなりません。本当はぜひ岡谷市の農業の振興のために、この農業委員会が大きな役割を果たすことを期待するわけでありますが、その点から考えますと、現在の休耕田、荒れ果てた状況などを考えますと、日本の農業、岡谷市の農業はどうなるんだろうかという大変な危惧を持つわけであります。そこで、岡谷市の農業の今後について伺いたいと思います。これは市長さん並びに経済部長さんにお願いいたしたいと思います。 6番目の岡谷市の山林、水源については、時間の都合で今回は残念ながら割愛をさせていただきます。 7番目の岡谷市の文化政策と社会教育についてであります。ことしの7月1日、生涯学習の振興のための施策の推進体制等の整備にかかわる法というのが施行になったそうであります。これは長い名前で、生涯学習振興法というふうに略称言われているようであります。これらに基づいて岡谷市の生涯学習推進基本構想が出され、総務委員会にも報告がされました。これらをつぶさに検討する中で、私は重要な問題点があるということをその後感じましたので、基本的な点だけ2~3触れて教育長さんの見解を伺いたいと思います。 この生涯教育、生涯学習というふうなものが、ユネスコのポールラグランという国際成人教育部長の提唱で国際的な話題を呼び、それから後リカレント教育、あるいは1985年3月の学習権利宣言、こういうものにつながってきたようであります。これらの基本的な問題点は、社会教育というふうなものが人々の発展のすぐれた手だてになるという側面と、時の政府や権力者の思いのままにされるという二面性があるということを指摘しなければならないと思います。 そこで、臨教審、中教審答申や路線などについてでありますが、国から出された生涯学習振興法が、一つは国家主導、悪い言葉で言えば国家統制につながりはしないかという心配を思うわけでありますが、この点についていかがでしょうか。 これは今議会でも話題になっております、条例として出されている情報の秘密という問題について、情報がすべて県から国に握られてしまうという点についての危険性の問題も指摘せざるを得ないと思います。それから、現代の社会に順応するというふうなことで、工業社会、企業的に利用するという面で、体制順応型の社会教育になる危険性というものも指摘をされております。さらに、民活導入によって、お金と暇のある人が社会教育の恩恵に浴することができる、こういう点も指摘をされております。学習権利宣言という世界的な宣言の中で、基本的人権として生涯にわたって全世界の皆さんが学習する権利を持つのだ、それを保障するのだということが高らかにうたわれているわけでありますが、学習の時間の保障、学習できる施設の充実というものを特に求めたいと思います。そこに、(1)、(2)というふうに分けて質問を通告してありますが、一緒にお願いをしたいと思います。 最後に、中央道騒音等公害対策について伺いたいと思います。これにつきましては、何回かにわたって質問をし、つい7月には長野線、岡谷高架橋の成田町のジョイントについては一定の改善をしていただきました。この点については市当局の御努力に心から感謝を申し上げつつ、しかしこの対策はまだまだ不十分でもあります。同時に、あのジョイント部分の改修が、上り部分については一定の改修がされておりますが、下り線についてはそのままの状態であるという状況であります。この点の改善をぜひお願いをしたいと思います。 いま一つは、騒音対策についてであります。大型車の通行量については調査のデータがないということであります。そこで私は、2~3回にわたって深夜の大型車の交通量を調査してみました。私の家から中央道のあのジャンクションのところがちょうど見えます。小型車は遮音壁で見えませんので、ちょうど大型車だけ見えるようになっておりまして、ここで数回にわたって調査をしました。昨晩もちょうど夜中の1時ごろ、この原稿も書きながらもう一度チェックをしたわけでありますが、約30分ぐらいにわたって調査をいたしましたところ、片道大型車で多いときで1分間に17台、少ないときで1分間に10台、これを1時間に直すと600台から1,000台ということになりまして、もしこれを単純に1日の量にすると、1万数千台から2万数千台ということになりまして、今の交通量が約3万台というふうに言われておりますので、夜中の交通量がいかに多いか、その中で大型車の占める割合がいかに多いかということを証明するものだと思います。 そこで、この騒音対策についてぜひ市としての対策、そして最近の調査の結果についてあわせて伺いたいと思います。私どもは今後木島日出夫代議士などとともに、この騒音対策についてはぜひ国のレベルでも取り上げて対策を求めていきたいと考えておりますが、直接地元の岡谷市としての対策を強く求めたいと思います。 以上で、この壇上からの質問を終わらせていただきます。 (「議事進行」と呼ぶ者あり)
○議長(片倉久三君) 議事進行について、宮崎福二君。
◆20番(宮崎福二君) 20番 宮崎です。 ただいまの林稔議員の発言の中に、米問題に対する我が党のことの発言がありましたけれども、少なくとも我が党は全面自由化を言っているのではなくて、部分自由化ということで言っているわけでありまして、少なくとも石田私案という、一つのこれは米自由化問題に対するところの責任者の私案であります。それをあたかも党の方針のように質問するのは適切を欠いていると思いますので、議長さんにおかれましては議事録精査して善処していただきたいと思います。
○議長(片倉久三君) ただいまの宮崎福二君の議事進行については後ほど精査をいたします。よろしくお願いいたします。 林稔君の質問に対する答弁を逐次求めます。 市長。 〔市長 林泰章君 登壇〕
◎市長(林泰章君) それでは、林議員さんの御質問にお答え申し上げます。 都心開発、それから新都市開発、湖畔、湯殿山について、基本的な御質問を最初にいただきましたが、都心開発については、商業連合会または地元商業者初め関係者みずからそうした研究委員会をつくっていただいたりしながら、それぞれの御意見を私どもはお聞かせをいただくと同時に、私どもの方からも問題の投げかけをしながら、今後どういうふうに、都心に関係する皆さん方の意見としてはどんなことをお考えになられているか、かなりの御意見を承っております。 それから、新都市の方につきましては、前の議員さんのときにもお答え申し上げましたとおり、西山開発の問題は既に昭和40年代の当初からこの議論は進められてまいりまして、オイルショックによって一時とんざしましたが、ここで西山開発についての一定の考え方を逐次調査段階から計画段階へと進めてきているわけであります。地元の地権者もしくは団体等にもいろいろの御意見は出ておりますが、そうした意見が出てまいってきておりますのも、西山に対する御意見と御協力をお願い申し上げながら関係者の御意見を拝聴させていただいてきているという点では、私どもがあてがいぶちの論議をしているとは思っておりませんけれども、今後にも新都市のあり方については、地元の皆さん方、また議会の皆さん方は市民の代表ですから、市民の声を率直に伝えてくださる方々ですから、御意見を十分に拝聴しながら今後に対応していきたいというふうに思っています。 それから、湖畔開発は御指摘のとおりですからお答えは要らないかと思っていますが、湯殿山につきましては、中央道長野線インター建設のときに、土取りをさせていただきたいというお願いを関係区並びに地権者に申し上げましたその折に、要請された約束を履行していくという点で、岡谷市の玄関口としてのそれを、今井区は少なくとも湯殿山の土地をどう使うかの論議ではなくて、将来の今井区はどうあるべきかについて基本的な取り組みの姿勢をぜひ市は持って対応していただきたい、そうしたことから今回の対応になったものであります。 それから、この前の全員協議会の内容について市報に報道されていることについての御質問をいただいたわけでありますけれども、言葉の一字一字をよく私も精査してみなければならないと思っていますが、私は議員さんの御指摘の理解とは少しニュアンスが違うのではないかなというふうに受けとめております。したがって、この問題はここで今直ちにお答え申し上げるには、慎重を欠いたという御指摘をいただいてはいけませんから、もう一度議事録を精査させてもらいます。その上で、私どもが御承認をいただいた、確認をしたという部分と、小沢議員さんを初め林議員さんが今指摘されている内容とのずれがどういうところにあるか、もう一度やってみなければいけないと思っていますが、あのときには幾度か確認の内容についての意見交換をした覚えがあります。したがって、その折に何のために全員協議会が開かれたか、全員協議会になぜ湯殿山のドイツ村構想についての説明をしたのか。しかも、パリオスの社長を初めその関係者がなぜあの中に入ったかというのは、私どもの目的とするところは、今回の湯殿山の土工事をするのに、ただ平らにすればいいという話ではなくて、建設を目途にしての土工事の発注をしなければいけない、そういう理由があって全員協議会の開催のお願いを申し上げたわけですから、私どもの言い方に足りない部分があったのか、理解にすれ違いがあるのか、その辺は、どうも要約した資料での意見交換では間違いがあってはいけませんので、改めて確認をさせていただきます。 それから、第1点の都市開発のところで、この後部長がお答え申し上げますけれども、既存商業者の問題について御指摘ありました。テナントに入る人、入れない人という見方、これも御指摘のとおりですが、私はそんなことで岡谷の既存商業者か本当に生きられるのなという点ではもっと深く憂慮しております。それは、岡谷の商業界の持っている力、個々の商店街が持っている経営ノウハウというものが、今後の時代に約束されるだけの研さんと見通しと生き方を持っている商業者が一体どのくらいいるかという点で見てまいりますると、私たちの好む好まざるとにかかわらず、これは我々の隣接地域でもそうですし、それから大型店といいましても百貨店から始まってスーパーマーケットまで、それぞれ経営戦略というものは非常に大きく変わってきています。そうした競争の渦を全く避けて通ることはできないわけですから、そうした大型店、もしくはスーパーと闘って生きていくために、個店の生き方として今までの岡谷市商業者の持っている、全部を該当にしたら失礼ですけれども、そうした競争の中に勝ち残れるだけの経営体質、営業体質、経営ノウハウを持っている店舗がどれだけ一体あるだろうかということが、むしろ私は非常に大きな課題だと思っているわけです。それで、私は商業者の皆さん方に、百貨店が出てくるということに対して議論をしている暇が皆さん方にありますかという言い方をしながら、出てきた場合にはどういう経営戦略をとって、皆さん方がどういう展開をこれから求めていくのかという点で、むしろもっと前向きな経営開発努力を私はすべきではないかというふうに申し上げてきているわけです。それは個々の企業の生き方は、今の商店の継続でいいのか、むしろ逆にその開発計画に基づいて経営戦略を変えることによって生きる道を考える方法もありますし、それに必要なむしろ資料なりアドバイザーが必要であれば、我々はその協力は惜しみませんということで、先般行われた会議のときにも申し上げておりますけれども、私はむしろ大型店対個店という考え方よりも、商店、商店の経営体質の改善にむしろ目を向けた考察が今一番求められているときだというふうに理解をいたしております。そんなことで、私どもは行政の果たすべき役割をよく自覚して対応いたしてまいりたいというふうに考えております。 それから、新都市開発の中で御指摘をいただいておりますが、これは新都市の場合もそうですし、湯殿山の開発の御質問にも触れてまいることになりますけれども、私たちは町の活性化だとかまちづくりというものが、どういう形で行われていかなければならないかについて、掘り下げた議論が私も必要だと思っております。1つは、この町に住む人たちのために町があり、そして町の発展を願うということには変わりありませんが、それを具体的にどう行うかについての手段、手法については、私はいろいろな方法があると思っています。それはとりもなおさず、例えば私たちの町の工業対策ひとつ見ましても、岡谷市の工業が今日あるは、市民の皆さん方がみずから発想し、みずから生み出した企業によって岡谷市の工業が支えられてきたかというと、そうではない。私は大手企業が岡谷の町の工業化に向けて、名前は余り言ってはいかんでしょうけれども、お気づきのとおり今岡谷市の大手企業の大半は進出してきた企業であり、資本も進出したときに岡谷市に投下してくれたものであって、それを市民と一体となって守り育ててきて、今日は地場産業を代表するものになってきた。私は西山開発もそうでありますし、湯殿山の開発もそうでありますけれども、外からの経営ノウハウや資本が入ってくることを私たちがおそれておったのでは、町の将来の発展を必ずしも期すことは難しいというふうに考えるわけです。 そういう意味では、住民の思考するものと全く相反する、町の政策と全く相反するものが入ってくるということは、これは市民が寛容しないと思っていますが、しかし町の生き方、町の将来に求めている施策に整合されるものであるとするならば、我が町の市民のみずからの努力によってつくられることを基本としながらも、そうした企業、資本の進出やノウハウを持っている企業の協力があって何らおかしくないというふうに考えております。そういう意味では、いずれを選択しどう対応するかは、これから我々が慎重にかつ検討をしなければならないと思っていますけれども、大まかなものの考え方で申し上げますれば、新都市も湯殿山もそうした面では大いに民間の持っている力、市民の持っている力、それが市民になくとも外からその協力が仰げるものがあるならば、私たちはそれを十分に活用して、つまるところ市民の、岡谷市の将来のまちづくりに貢献していただけるということに強い期待を持っても、私はよろしいのじゃないかというふうに思っています。湯殿山の開発は、もとよりこれにつなげて地元の皆さん方からも御要望がありますように、山の手地域のこれからのまちづくりに寄与していくものであってほしいという点で、今回のドイツ村構想も、その入り口部門として一つの役割を果たし得るものであるというふうに確信を持っておるところでございます。 それから、用地については、当然それだけの大きな資本が投下されるのに、用地が取得できる場合とできない場合では、その企業の進出計画が非常に大きく変わってまいります。この話が出る以前から、湯殿山の用地については、処分を前提にして企業誘致を行うということを議会にも申し上げてまいりました。基本線は今後も変わるものではございません。 以上です。
○議長(片倉久三君)
都市開発部長。 〔
都市開発部長 横内啓吉君 登壇〕
◎
都市開発部長(横内啓吉君) それでは、最初に都心地区開発に関連をいたしまして見通し等の御質問をいただいてございます。都心地区開発につきましては、中央町地区と駅南地区に分けまして取り組みをいたしておるところでございます。昨年度実施をいたしました岡谷定住拠点緊急整備事業計画策定調査の結果を踏まえまして、先般お示しをいたしました市の開発構想を具体的に事業化させるため、中央町地区につきましては市街地再開発手法を中心に考え、再開発調査を行い、この調査で出てまいります成果品等もあわせ関係の皆様と対応しながら、平成4年2月には何とか都市計画決定に持ち込みたいというふうに現在考えておるところでございます。 それから、駅南地区につきましては、開発手法を土地区画整理事業で取り組むことといたしました。現在事業の仕組み等につきまして説明会並びに勉強会を実施中でございます。今後は関係の権利者の合意を得ます中で、まず施行区域を決定いたしてまいりたいというふうに考えております。御指摘の岡谷区13町内の皆様方は対策委員会をおつくりになったわけでございまして、現在会長さんや役員の皆様方と御相談をしておるところでございまして、今後はこの委員会を窓口といたしましてお話に入りたいと考えておるところでございます。 次に、2番目の新都市開発に関連をいたしまして、民間研究会の研究状況、用地確保の問題、展望等で御質問をいただきました。民間研究会では、事業化調査の予備調査の精査が終わっていないということで結論を先に伸ばし、事業化調査の再検討をしたいという意向を持っておられました。市といたしましては、区域の確定でございますとか計画の検討を早くいたしませんと、用地の確保や事業計画調査への影響等もございますので、至急一歩進めた段階へ動いてほしいというように要請をいたしておるところでございます。 用地確保等に関連をいたしまして、地権者対応の関係でございますが、地元対応につきましては、6月から8月にかけまして区や町内単位で説明会を開催してまいっております。そんな中で私どもに言われますことは、市の計画が具体化しなければだめだというような御注文をいただいておるわけでございますけれども、施設計画等は事業化調査、あるいは地域振興整備公団等で行います事業計画調査等、それらのものが合ってきませんとなかなか具体的に出てまいりませんので、そんな点のお話をしておるところでございます。公共の行います開発事業は、一定の手順を踏んでまいりますため、ここまでもってきますのに、県地域振興整備公団を含めまして大変慎重な対応をそれぞれの機関がいたしているわけでございます。現時点では、平成3年度の事業計画調査採択が課題でありますので、各方面で実現に向けまして努力をいたしているところでございます。この事業の実現には地権者や地域の皆様の御理解、御協力が欠かせないものでございますので、今後も話し合いをつづけながら、地権者の皆様の意向を踏まえます中で構想の実現に努めてまいりたいと思っておるところでございます。 次に、湖畔開発に関連をいたしまして、見通しと展望の御質問をいただきました。湖畔公園につきましては、本年2月に全体区域22.3haの都市計画決定を受けました。そのうち第1期整備区域といたしまして2.8haの事業認可をいただきまして、本年3月に平成元年度から平成5年度の5カ年間の事業認可を受けたところでございます。第1期区域の用地買収を平成元年度から平成3年度までを目途に実施をしておりまして、その後施設整備等、平成4年度、平成5年度で行う予定でございます。引き続きまして、逐次事業認可を受けます中で整備を進めてまいる予定でございます。 また、湖畔公園の北側約140haの湖畔地区につきましても、土地区画整理事業のA調査を本年度実施中でございまして、公園、連続立体交差化等の事業の整合性を図りつつ基本構想を策定いたしまして、平成3年度以降B調査、さらに事業化を目指して取り組んでいくこととしておりますので、よろしくお願いをいたします。
○議長(片倉久三君) 市長。 〔市長 林泰章君 登壇〕
◎市長(林泰章君) 私の方から、5番目の岡谷市農業の現状と農業政策について御質問いただきました。前のときにも、米の問題についてはたしかお答えを申し上げた経過があったかと思いますが、改めて自分の考え方について申し上げさせていただきます。 私は、少なくとも米は日本人にとってすべてのものに優先する、文化も教育も、それから生い立ちもすべて米から始まってきているという点で、少なくとも自由化の問題と食管制度の廃止については、基本的には私は反対の立場に立っております。そして、これが今後国家の問題としてどう論議されてくるかという点につきましては、私どもの立場では、食管制度の廃止についても米の自由化についても、少なくとも性急な選択をすべきでないという立場で、市長会等含めて国に対してその考え方を明らかにいたしてまいってきております。今後もそんな姿勢で臨みたいというふうに考えています。 それから、岡谷市農業委員会に対しましては、私どもが独立した権能を持っている機関に対してとかくのお話を申し上げるのはかえって問題が出てまいりますが、林議員さんも農業委員でございますので、ぜひその御意見を農業委員会の方にひとつ御提言をいただいて私どもの方への御質問の内容にしていただければと思っていますが、ただ農業委員会の場合には、毎年建議書を通じて私どもの方にお示しいただく考え方というものを整合させながら、岡谷市の農業政策として市の行政にそれを事業として採択していく。そんなふうにして、きょうまで農業委員会と行政がその部分で結ばれて進んできているわけですが、岡谷市の農業の現況を見てまいりますると、私は非常に工業界が持っている今の課題と全く同じような歩みをしているように思えてなりません。それは、平たく申し上げてまいりますと、岡谷市の都市化されてきた農業とはいいながらも、土地の値段も上がってきている、しかし耕作面積はますます狭くなってきている。それでいて大農業と競争していくことになりますから、当然低コスト生産の問題だとか、高付加価値生産の問題の研究だとか、また市場の有利販売に対する考察であるとか、そうした課題をやはり抱えてこれから本市の農業は、今まで我々の先輩が道を切り開いてきたように、花卉だとか野菜だとか畜産だとかというものを核にしながら、個性的な農業生産を目指していかなければならないというふうに考えているわけです。しかし、いずれにしましても、農業にとっても土地基盤整備事業、また経営の合理化の問題、省力化の問題、また新技術導入の問題、そうした問題を生産者と関係団体とが一体となっての取り組みを必要としている。しかも急務な課題として、私はここに岡谷市農業の一番大きな問題があるというふうに考えて、これからの農業政策には一層の意を配してまいりたいと、かように考えております。 それでは、議員さんに御質問いただきながら先ほども御答弁申し上げましたが、湯殿山の全員協議会の内容については、議長の方でもよく精査した上の答弁がいいだろうということですから、大変申しわけございませんが、またそこで一度やらせていただきます。
○議長(片倉久三君) 教育長。 〔教育長 八幡栄一君 登壇〕
◎教育長(八幡栄一君) 7番目にいただきました岡谷市の文化政策と社会教育についてお答えをいたします。 既に御承知のように、生涯学習は市民一人一人が、市民の自発的な意思に基づいて、必要に応じて自己に適した手段、方法をみずから選んで生涯を通じて行うものだ、こういうふうに規定をされておりますし、理解をしているわけでありまして、生涯教育はその生涯学習がうまくできるように援助するものだ、こういうふうに思っておるわけでございます。そのような立場から、そうは言ってもこれから学習を始めようとする市民に対して、じっと待っているというわけにはいかないわけでございまして、その必要性や効用というようなものはやはり知らせていかなければなりませんし、あるいは学習にとりつくきっかけをつくることも大事かと思っております。あるいは希望に応じていろいろなことができるような施設設備を充実させることも大事なことか、こういうふうに思います。 そういう立場から、生涯学習を推進する立場の者も、またその考えに立って、そしてどんな考えで、どんなねらいで、どんな施策を進めていったらいいかという、その基本的な構想を岡谷市生涯学習推進基本構想としてつくったわけでございまして、こういう立場を純粋に守っていきたい、こういうふうに思っております。先ほど来御指摘の生涯学習の振興のための施策の推進体制等の整備に関する法律、いわゆる生涯学習振興法でございますが、これについてはさらに詳しく検討を深めたいと思っておりますけれども、ここで申されていることは都道府県対象が主でございまして、市町村については、生涯学習の振興に資するため関係機関及び関係団体等の連携協力体制の整備に努めることとした、こういうふうに書いてございまして、この範囲では我々がこの基本構想で考えているいき方と何ら反するものではございません。 したがいまして、権力者の思いのままになるとか、あるいは国家統制になってはいけないという、そういうことは確かにあってはならないことだ、こんなふうに思っております。 なお、民活導入ということによって、金と暇のある人だけしかできないのじゃないかというお話もございましたが、場合によってはそういう心配もあるかと思います。しかし、民活だけで生涯学習を進めるということではございませんので、私どもの考え方は、すべての市民が先ほどの目的のように、それぞれの希望に応じてみずから選んだ方法によって学習ができるように進めていく、教育ではなくてまさに生涯学習、こういうふうに銘打っているわけでございますので、御理解をいただきたい、こういうふうに思います。
○議長(片倉久三君) 民生部長。 〔民生部長 手塚文武君 登壇〕
◎民生部長(手塚文武君) 8番の中央道騒音対策でありますけれども、最初にジョイント部分の下り線の改善をというお話であります。成田町の高架橋の上り部分につきましては、公団でも一生懸命対応していただきまして、議員さんお話しありましたように、非常に静かになってありがたいと思っております。続いて下り線につきましても、ジョイント補修をお願いしているわけでありますが、引き続き強く要望してまいります。 それから、騒音の最近の調査結果、これは平成元年11月8日に調査した結果ですけれども、朝が59ホン、昼が60ホン、夕方が61ホン、夜が57ホンで、環境基準をそれぞれ昼間以外は4ホンから7ホン上回っております。 以上です。
○議長(片倉久三君) 一通り答弁が済んだようです。 林稔君、2回目の質問を許します。
◆17番(林稔君) 17番 林稔です。 最初の市民参加と開発問題についてですけれども、私ちょっと不思議というか奇異に感じたのは、湖畔公園整備だけ急に市民参加でというようなうたい文句で、市民の皆さんの意見を寄せてくれというふうに出されたものですから、私は当然すべての分野でそういうことが貫かれてほしいというふうに考えているわけです。計画の段階から、市民はどういうものを期待するのかということと、それからやっぱり市民の皆さんからこういうものをという期待の声、しかし実際にできるものとできないものとありますから、それは専門家や市の行政で十分検討して、また市民に投げかけるというキャッチボールが必要だと思うんです。それが本当の意味の市民参加だと思うので、そういう点ではこういう湖畔開発なんかも、基本的な構想が決まっていて市民から出してくれというのではなくて、もう少し前の段階から市民参加を深めてもらってもよかったんではないかという面と、他の問題についてもそうしてほしいなという希望と期待を申し上げておきたいと思います。これ以上は結構です。 それから、都心開発については市長さんの言われることはよくわかりますが、これは資本主義の原理で、これに大型店がもう一つできるということになれば、それに対抗することを考えた方がいいんではないかと、反対する時間があったらもっと積極的なことを考えろという、それも一理ありまして、このままでいると座して死ぬような感じもあるわけです。だから、それは資本主義の原理だと思うんですが、それでは市として、行政として何をやるのかという点について、やはりもう一歩関係商業者あるいは地域外の商業者と、十分その対策をともに研究し求めていってもらいたいなというふうに思いますが、そういう何か打開策というふうなもの、生き残り策あるいは共存共栄策というのがあるのかどうか。私は、市長さんきれいに言われたけれども、やはり弱肉強食、今の中央通りの現状を見ていただければ、確かに研究して資本力のある専門店は何とか生き残っておりますが、歯が抜けるようにぽろんぽろんと抜けている現状、相当歯抜けになっている現状を考えると、これはますます深刻になっていくのではないかという指摘だけ申し上げて、もし何か対策があったら求めておきたいと思います。 駅南については、また行います。 それから、新都市開発についてはこんな点だけちょっと聞かせていただきますが、民間研究会というものの熱意といいますか、皆さん方受けとめてどんなふうにお考えなんですか。しょうがないからやっているのか、積極的にやろうとしているのか、その辺だけちょっと聞かせておいてください。 それから、湖畔公園については、ちょっと私聞き漏らしたのか、関係住民の皆さんの中に都市計画道路の変更に伴う疑問や反対の意見もありますが、それらについての市民の皆さん、関係者の御意見を聞かせてください。 湯殿山の開発については、全員協議会の議事録などを精査してということですからそれを待ちますが、あのときに、休憩時間に私ども4人で打ち合わせもしまして、これだけ重大な問題を今すぐ結論を出してくれと言われてもとても無理な話だということで、山田拓男議員も小沢竜美議員も発言をしたと思いますが、その結果が、もしこれでいけば、マスコミなんかも議会が了承したということになったのではまずいということをしっかり念押しをしたわけでして、そんな点が全く配慮されてない、一般のマスコミはこれまた報道の自由がありますからそれはそれとして、市報がこのような報道をしたということには重大な疑義を表明せざるを得ませんので、その点は明らかにしておいていただきたいと思いますので、この点については留保をしておきます。 湯殿山の開発で山の手方面の開発にインパクトになるということですが、どんな岡谷市のまちづくりで山の手方面の開発が望ましいと考えておいででしょうか。岡谷市にそういう構想があるんならこの際明らかにしていただきたいと思います。 ドイツ村構想で岡谷市の人口がふえたりする可能性はありますか、この点がもう一つ。 それから、市長さんはこの土地を売却したいということは盛んに言われておりましたけれども、私はそのような考え方も一つの案ではあるけれども、しかしこれだけまとまった、先ほど言ったように、有効な土地を市が持っているということは生かしてほしいということも何回も申し上げてきました。そういう点では、先ほど来問題になっております社会教育、文化施設などにもっと有効に利用してはどうかということも、一つの案じゃないかというふうに私は考えております。これについてはお答えは要りません。 岡谷市の文化政策、社会教育についてですけれども、教育長さんの方からお答えをいただきましたし、私もこれから大いに研究もしていきたいと思っていますが、先ほど指摘を申し上げたような点について、これは市としては心配ないという、市の
教育委員会としては心配ないという面もあるでしょうが、しかし例えば(「リーン」予鈴)市町村主体ではなくて、県が主体になっての今回の振興法であるという点や、情報が自由に提供してもらえるという利点と、こうした情報が悪用されれば重大なことになるという両面があるわけでして、そうした点、あるいは民活導入によってお金と暇という問題が出ましたが、本当に多くの市民の皆さんが安い経費で気軽に身近にできるという、社会教育、社会学習の基本に忠実になれることとは逆行する面がまた出てくるという指摘もしておりますので、今後十分御検討をいただきたいというふうに思います。 中央道の騒音については、騒音対策をどうするかという点が欠落しておりますので、騒音の調査は幾らでもできますが、対策をぜひ明らかにしていただきたいと思います。 以上です。
○議長(片倉久三君) 林稔君の再質問に対する答弁を求めます。 市長。
◎市長(林泰章君) 1番の都心開発についてですが、議員さん御指摘されるように、まだ都心開発が行われていない今でさえ歯抜けになっていくほど、岡谷市の商業の置かれている環境というのは想像以上の状態にあると私どもは認識をいたさなければならないと思っています。それは、商業者の経営努力が足りない部分もあるかもしれません。しかし、今岡谷の町の都心地区は、そういう商業政策のやり方だけで岡谷市の商業を救えるような状態にはもはやないというふうに私どもはそう思っております。それは、町としての魅力だとか都市としての美しさであるとか、要は人が集まる町としての魅力に富んだ都心であるかどうかということになりますると、私はいずれもが隣接地域の大きな変化に照らし合わせたときに、当時駅前再開発を初めとして一部取り組みをいたしたときの議論にまた戻ることになりますけれども、しかし我々が町の中で考えている以上によその町の動きの方が、はるかに都市づくりという点では早い動きを示してきている。したがって、姑息な手段で岡谷市の商業を守るとか、岡谷の都心としての機能をつくり上げていくなんていう議論を身近なところの利害調整でやっておったのでは、私はトータルでは岡谷の町はやっぱり敗れていってしまうだろうという危機感を非常に強くしているわけです。 そういうことから、5大プロジェクトも単に都心地区を改めるだけで都心がよくなる、町の全体がよくなるとは思えないということから、5つのプロジェクトがお互いに補完し合いながら、そして全体の町の活力と町としての生き方をつくり上げていくということで、岡谷の町に5大プロジェクトというものが計画されて今日に至っているわけでして、私はその打開策として実際にこれから始まっていこうしている事業が、岡谷の町の人たちの持っている資本だけでこのすべての対策事業を完全になし得るものではないというふうに、これも全く同じ立場で理解をいたしております。したがって、岡谷の町の都市としての機能と魅力と、それから特に都心は商業活性化に向かって、用途指定でいう商業専用地域としてどう発展をさせるかという点で、今回の都心地区開発計画の課題の深さと大きさがそこに含まれているわけですから、これから私どもは今取り組んでいる計画、内容を踏まえて、既存商業者、やる気のある人たち、それから新しく計画される町への魅力を持って進出してくる商業者、そして町のイメージづくり等あわせて、今後の岡谷市の都心地区の果たすべき機能と商業の活性化に、その一助になし得るものに計画を積み上げていきたいというふうに考えております。 具体的な内容では、東急百貨店の問題が核になって出てきているわけで、まだその内容に至っておりませんけれども、既存商業者の皆さん方の中では、今若手の経営者の人たち、二十数人の方々は、とにかくそういうことを前提にしながら、自分たちがこれからどういう商業経営を目指さなければいけないかという点で、ぜひひとつその講師を紹介をしてもらいたいとか、市も中に入って、これからの商店経営について新しい試みで成功している先輩経営者の皆さん方と、ぜひひとつミーティングをさせていただきたいというお願いもかなり入ってきておりますので、一つ一つをそんな形で、最初はマンツーマンで検討ができるようなものにまで、市としては行政的に支援を送っていきたいというふうに考えております。 それから、湖畔開発についての都市計画道路の変更に対する反対者の合意についてですが、実際には釜口橋から現都市計画変更した湖畔道にわたっていろいろな意見がありましたが、幸いなことに水門から釜口橋までの天竜川沿いの住民の方々は全員賛成してくださって、これに御協力をいただけることになりました。これは都市計画道路ではありません。しかし、それをまず皮切りにしながら、湖畔整備計画に非常に大きなかかわり合いを持っている道路ですから、この整備を急ぎたいと今考えておりますし、それから都市計画道路に関しましては、少なくとも湖畔整備計画と同じ位置づけでこの都市計画道路が動く可能性は今のところ全くありません。したがって、まだどのくらいの歳月が先にいくかわかりませんが、湖畔整備計画だけでも約10年くらいの年月が必要になってくるかと思っていますが、それ以後もし取り組むとすればその課題に触れることになってくるかと思っていますが、湖畔道の整備計画は岡谷市にとりましては、少なくとも今回の都市計画道路の変更に伴う変更にあわせて、この事業化の問題については地元の皆さん方との慎重な検討をいたさなければ、恐らくこの事業認可をとることは不可能に近いと思っております。また、関係者にはお約束を申し上げてありますから、都市計画道路の変更をしたからといって直ちに工事に入れるものではありませんし、そのときには地元の合意なしに事業計画の採択に向かっての動きはしないという約束をしてありますから、今後その道路の問題が具体的に論議されるときまでには、将来の湖畔のあり方、そのころには湖畔がどう変わってくるかも見ていただけるかと思っていますから、その中で整合を図りながら、極力御協力がいただけるよう、これから十数年の歳月をかけて関係者の御協力を仰いでまいりたい、かように思っております。 それから、湯殿山のことについてですが、私ももちろん全員協議会に出ておりましたから一定の経過はよく承知しておりますが、「最終の詰めは、少なくともパリオスの説明をお聞きする中、また冒頭市長の説明を聞く中で、進出企業はパリオスにお願いをしていくということを確認していただきたいと思います」ということで、議長さんに諮っていただいて「異議なし」になっておりますし、その後「決定をしていただければ、建築許可なり事業の許可、また調査に相当かかると思いますけれども、これらを十分綿密にしていただいて、またその都度機会があれば全員協議会に説明をしてください。また、意見なりを聴取していただければ、こんなふうにと思っています。一応パリオスに進出をしていただくことだけ確認をしておきますのでよろしく」ということで、議長さんの最後の詰めがなされております。したがって、それまでの経過について議員さんが触れられておりますから、一定の経過がこの結論とどういうように、議員さんと私どもの理解の相違点があるかについては、活字の上だけの話ではどうもいかない部分がありますので、この件については保留をさせていただいて後刻詰めさせていただきたいと思っています。 それから、山の手開発については、開発計画を具体的に持っているものではありません。それは今までの議会でも御説明申し上げてまいりましたように、地元の要望は湯殿山から山の手にかけて、将来今井区の発展につながるための開発を市が、国道20号線バイパスの問題に絡めて検討をしていただきたいということでありますから、今具体的な内容を持っているものではありません。しかし、将来今井区としては、道路を使っての玄関口である岡谷インターを持った地域として、町の一つの顔になり得る地域としての土地利用計画を考えろということでありますから、今後またその内容については逐次お諮り合いを申し上げてまいりたいと思っておりますが、少なくとも山の手地域というよりも、岡谷のインターの玄関口は、岡谷市の一つの顔になり得るものであってほしいと私どもも願ってまいりました。 それから、コンドミニアムに関しましては、コンドミニアムが2棟つくられるわけですが、それが即人口対策になるかどうかは、その入手者がどういうふうにして決まるかによって判断されるものでありますけれども、少なくとも市に関係のある人たち、つまり岡谷市から出ていって都会なりよその地域で活躍されて、帰ってきたいと願っている人たち、その人たちがそのコンドミニアムに帰ってくるとすれば、間違いなくそれだけは人口増になってくるだろうと思っています。ただ、人口増対策というものが、岡谷市の行政でいう人口対策というものは、そんな1人、2人の帰省者に委ねて待つわけにはいきませんから、その議論とは答えを別にしますけれども、少なくとも入市者がふえてくるということだけでは確かだろうというふうに私どもも想像をいたしております。したがって、今後コンドミニアムの建設も、中身がどんなものになるか私にはわかりませんけれども、その計画が明らかに、詳細設計ができてまいりますればまた御報告を申し上げる機会があろうかと思っておりますので、その折にまた御議論をしていただければ、そんなふうに思っております。 以上です。
○議長(片倉久三君)
都市開発部長。
◎
都市開発部長(横内啓吉君) 2番の新都市開発に関連をいたしまして、民間の熱意はというような御質問をいただきました。先ほどもお答えを申し上げましたとおり、事業化調査の予備調査の精査というようなことに取り組むというふうに言っているわけでございますので、意欲的に取り組んでもらっているものと思っております。
○議長(片倉久三君) 民生部長。
◎民生部長(手塚文武君) 対策でありますけれども、騒音防止するのはやはり防音壁でありまして、毎年300mないし400mの設置をしていただいているわけであります。本年も350mぐらいの設置がここで行われるわけでありますけれども、公団の方へは全線的に騒音の高い部分については調査していただく、私どもの方も調査してありますし、公団の方も調査する中で十分防音壁の設置について対応していただくように、御承知のように中央道公害問題対策協議会というものも通じまして強力にお願いしているわけであります。 なお、成田町のところの騒音につきましては、過日も公団で現地視察をしていただいたわけですけれども、地形的に非常に難しい場所でありまして、ただ通常の防音壁で対応しても効果がありませんということで、抜本策を研究していただくように、これも強くお願いはしてあります。 以上です。
○議長(片倉久三君) 一通り答弁が済んだようです。 林稔君、3回目の質問を許します。
◆17番(林稔君) ほかにも幾つかまだお聞きしたい点もありますが、時間の都合で、以上で終わらせていただきますが、最後に農業の問題について先ほどちょっと言い忘れましたが、市長さんに表明していただいた米に対する、あるいは食管制度に対する見解というものについては、全面的に私と同じ考えだというふうに理解をいたします。 そういう意味で、先ほど議事進行で宮崎議員からもありましたが、こういうような自由化に迎合するような動きがあるという指摘は、大変危険な動きだということで、各党などには農業団体などから非常に多くの抗議がいっているわけです。そのことを十分宮崎議員も承知をしていただきたいというふうに思います。 なお、岡谷市内にある休耕田など荒れ果てた状況についての対策や農業集約化の問題など、農業委員会としても大いに検討していかなければいけない問題だろうと思いますが、建議を受けて、ぜひ岡谷市として農業政策を一層発展させていただくことをお願いして終わりたいと思います。 どうもありがとうございました。
○議長(片倉久三君) 林稔君の一般質問を終了いたします。 (「議事進行」と呼ぶ者あり)
○議長(片倉久三君) 議事進行について、山田拓男君。
◆18番(山田拓男君) 今の一般質問聞いていて大変奇異な感じで、湯殿山問題をめぐる取り扱いというか、議会と当局との関係で、何かそこで議長と市長とこそこそ話していたけれども、そういうことでは何だかわからないです。林議員はあくまで言い続けているし、市長はまた別の席というけれども、この後何か用意があるの、議長から。きちんと議事進行しないと、今のところは議事録はどうなるのか。それから、結末をはっきりしなければ、議会と当局の今後の信頼関係は重大な問題になりますので、議長の見解を求めたいと思います。
○議長(片倉久三君) ただいまの山田拓男君の議事進行については、林稔君の質問の中の、湯殿山についての発言でございますが、全員協議会において私が最後に詰めをいたしております。その報告を一部市長が先ほど申し上げましたけれども、なお全員協議会の議事録ができておりますので、それを精査いたしまして後ほどもう一度報告をいたしますので、よろしくお願いいたします。 正確な答弁をしなければいけませんから、よく全員協議会の議事録を精査いたします。 (「持ち越しになっているということですか。そこのところはっきりしないとおかしいですよ」と呼ぶ者あり)
○議長(片倉久三君) 議長において、林稔君の質問に対する答弁を確実にするために、もう一度後でいたしますのでよろしくお願いします。 小沢竜美君。
◆27番(小沢竜美君) 大変おかしいです。まず第1に、林議員その他からも言っていますし、私からも、売ることを議会が了承したというふうに報道されているけれども、それは事実と違うという立場で、その旨も当局側に伝えて質問通告してあるわけです。したがって、当然のことながら理事者側がそれに対する明確な見解を持っていなければいけないはずなんです、きょうの時点で。今になって議事録を精査しますなんて言うことを市長が言っていること自体おかしいんですけれども、それはおくとして、ここではっきりしておかなければいかんことは、林議員の湯殿山の売却を議会が認めたかどうかに関する部分については、答弁をするって言うのだけれども、市長さんが林議員に答える形で答弁するのか、議長が伝えるのか、そこのところはきちんとしておいてもらいたいと思います。そうじゃないと、今後の議会運営に問題が残りますから。
○議長(片倉久三君) 先ほど申し上げましたとおり、全員協議会においてのやり取りがございました。その報告が間違っておればいけませんので、後で全員協議会の会議録を精査をして……。
◆27番(小沢竜美君) だれがするんですか。
○議長(片倉久三君) 私がします。
◆27番(小沢竜美君) それで議長が答えるっていうことですか。
○議長(片倉久三君) その精査をした段階で市長に報告をして、市長の方から先ほど留保した分だけ報告をしなければならないということです。
◆27番(小沢竜美君) 林君の質問が留保になっている分があるということですね。
○議長(片倉久三君) そういうことです。 この際、暫時休憩いたします。 午後0時22分 休憩 ----------------- 午後1時29分 再開
○副議長(山崎芳朗君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 片倉万吉君の質問を許します。 〔26番 片倉万吉君 登壇〕(拍手)
◆26番(片倉万吉君) 26番 片倉万吉です。通告順に質問をいたします。 1番の来年度の政府予算概算要求についての考え方、並びに岡谷市への影響等についてお尋ねをしたいと思いますが、先番の議員さんがそれぞれ触れられました。浜議員あるいは増沢議員、あるいは羽吹議員等によって、日米構造協議によるアメリカの内政干渉とも思われるような公共投資を10年間に430兆円というような約束事や、自民党の地方富裕論に基づく地方交付税の見直し、あるいは地方6団体が政府に強く求めた補助金カットの復元の問題等、あるいは羽吹議員が老人福祉等について来年度予算については多くの部分に触れましたが、2~3点についてお尋ねをしたいと思います。 世界の情勢は軍縮の方向に流れている、それが一つの今の情勢だというふうに思いますが、さらに軍縮を踏まえて、内外では平和を求める世論が非常に高まっておりますけれども、ひとり日本政府の来年度予算を見ますと、例年のように軍拡踏襲の予算だというふうに言わざるを得ません。そういった点で、軍事費拡張の予算というものは、必ず国民、市民の平和な生活を脅かしてくるというのが常でありますから、そういった観点についてひとつお尋ねをしたいと思います。 来年度は固定資産の評価替えの年でありますが、特に1986年から1989年の地価の高騰というものは目に余るものがあります。そういうものが基準になって評価替えをされるということに対する市民の心配というのがありますが、全国的には評価替えをしないで中止してほしいというような声も盛り上がっておりますが、そこらについてひとつお考えをお尋ねしたい。 さらに、社会保障関係についても、我々の低所得者に及ぼす影響、国保税の改定あるいは老人医療費の自己負担の増だとか生活保護費は2%の削減というようなことにあらわれて、社会保障への政府の冷たい姿勢というものもうかがい知ることができます。さらに、中小商工業に対する対応についても、先ほど林議員が言われたように、アメリカの干渉によって大店法の規制を緩和するというような中で、岡谷市の場合にはそれをいち早く取り上げて対応しているわけですけれども、中小企業に対する影響等も非常に大きいものがあろうかと思いますが、それらに対する政府の手だてというようなものが恐らく少ないんではないかというふうに思うわけです。そういった段階で、来年度予算の概算要求をこう見てくると、決して国民に対する思いやり予算というふうには言えないのではないかというふうに思いますので、その辺についてひとつ市長さんのお考えをお聞きし、各部でそれぞれ概算要求に基づいて何か検討されているような点がありますれば、部長さんのお答えもいただきたいと思います。 以上、1番であります。 2番目の老人問題についてですけれども、高齢者の生きがい、健康づくり事業と対策については、せんだって新聞情報等によれば、岡谷市はその対策の中では健康づくり、学習、スポーツというものを柱にして計画を立てられたようでございます。特にスポーツ面ではマレットゴルフ場を3カ所新設して、老人の健康の維持増進、あるいは地域における世代間交流の場として設定してつくられたということが報道されましたけれども、高齢者対策としてこの種の計画というものは今年度で終わるようですけれども、市内にはマレットゴルフ場に対する希望というものは非常にあるんではないか。私たちの部落でも区でつくってほしいというような陳情等も出されておりますが、こういったマレットゴルフ場の普及は、今後非常に早いテンポで行われるんではないかというふうに思います。さらに、既につくられた3カ所の各グループの使用状況もなかなか旺盛のように聞きますから、このことは高齢者対策の一環として1年で終わるというようなことではなしに、できることならば今後においては市も若干補助を出し、そういった希望や計画があれば、老人対策と言わず若い人たちも楽しめる遊具でありますから、そういった点でもし市の方で同じような補助を出すというようなことができないだろうかということをお尋ねしたいと思います。それが1点です。 高齢者の医療については、6月段階では高齢者の医療制度についての政府あるいは審議会の取り組み等についてお尋ねをしましたが、老人健康保健審議会等が中間報告を提起しながら、2月に一たん停止しました審議を、今度専門の学者を含めて研究会を発足しながら、今制度改正のために作業を進めているようでございますけれども、その内容も非常に老人医療に対し、あるいは老人の医療費の負担を強いるというような内容かと思いますが、その辺の審議の内容、あるいはどういった方向で私たちにとって改悪されようとしているのかという点について、お知らせをいただきたいと思います。これが2番であります。 3番の
県道下辰線に関して、バイパス問題については羽吹議員が質問されましたが、市が示した素々案が建設事務所等の意見を踏まえて一応棚上げになったようでございますが、素々案にしろ、素案にしろですね、そういうものができたからには、一たん議会にも示していただきたいし、通過地点の地元というものは非常に関心を持っておりますので、前もってそういうものを提示していただけなかったんだろうかというふうに思うわけです。そして、今後地元の意見やあるいは交通量の調査、あるいはバイパスが幹線として辰野町あるいは岡谷市にとってどういう位置づけだというようなことを踏まえて、可能性を検討するというふうに言われましたけれども、再検討というものは相当緊急を要した再検討になるのか、あるいは一定の素々案が取り上げられなかったという時点でじっくりと構えてやるのかどうなのか、そこらの緊急性というような点についてお聞きをしたいと思います。 次に、下水道の布設でありますが、
県道下辰線のバイパスあるいは拡幅等も踏まえて、下水道布設に対しては相当地元として関心を呼んでいるところです。7月から始まった測量調査も終わり、ボーリングがいつごろになるか、そのときの交通規制等も踏まえて時期等について、これは今年度の予算ですから早晩始めなくてはならのではないかと思いますが、いつになるかという点と、それからボーリング調査後、当然非常に交通量の激しい狭隘な県道に下水管の幹線が布設されるというような作業、これはなかなか地元にとっては大変なことでありますが、これとても早晩着手せざるを得ない。これが実施されない限り、川岸全般に及ぼす影響も非常に大きいわけなんで、できることなら早くしなくてはならん問題だろうと思います。今下水道計画を見ますと、湊方面がもう2~3年で幹線の布設が完了するという計画になっておりますから、それが終われば必ず川岸方面の着手ということになれば、3年か4年後にやらざるを得ないというわけなんですけれども、その辺について、事業着手等も踏まえてどんな予定にあるかという点について、もしおわかりであったらばお知らせをいただきたいと思います。 県道の拡幅については、6月議会において市長さんにもお願いしたところでありますが、県への働きかけ等踏まえてどんなふうになっているだろうか。特にバイパス問題を論議するときには当然県道拡幅問題も提起されていると思いますが、今三ツ角から以西を着手してやってきておりますが、ああいう状態では県道の拡幅事業というものは非常におくれるわけですけれども、バイパス問題を踏まえて、県道拡幅等もあわせて検討し着手していくという方向になろうかと思いますが、どの程度県ではこれを受けとめているかという点で市長さんの対応についてお聞きをしたいと思います。 4番目の衛生自治会の組織がえについては、今まで衛生自治会の組織、これは衛生自治会ですから市がやたらと干渉できませんけれども、行政指導するという立場で、衛生自治会の組織がえをしようとしているというのが各区の自治会に問題が提起されていますが、今まで衛生自治会の中にあった保健委員を一つの組織として独立させていく。そして、保健指導員というような資格を与えながら組織がえをしようという動きがあるそうですが、それらについて保健指導員の資格や、あるいはそれに対する予算の配分、活動の状況、あるいは各区の実態、それに対する対応状況等についてお聞かせをいただきたいと思います。 5番は、市並びに開発公社の宅地造成でありますが、これは個人的に問題が提起されたのをこんなところで言うことがどうなのかわかりませんが、今市の造成ということになれば、公共優先みたいな形でそれに対応する造成が行われております。しかし、開発公社が行う宅地造成等については、そういうものばかりではなく、現在の岡谷市の中で工場の流出、人口の流出等を踏まえて、何としても地元の要望等を入れながら住宅造成し、人口増や企業の流出を食いとめていくひとつの一助にするというような方向があろうかと思います。開発公社が今造成しようとしている宅地に対して近くの企業から、あの宅地造成した土地を優先的に分譲してもらえないだろうか、そこへ今企業に通っている人たちの宿舎を建てて住まわせたいというようなことを聞きましたが、そういった特別な事情がある人たち、しかも企業に働いている人たちの、優先的に企業が買い取って宿舎なりを建てて、造成地を利用したいというようなときに、優先分譲というようなことが可能であるかどうかということをお尋ねしたいと思います。 6番、湯殿山の市民からの陳情については、先ほど林議員が触れられ、また後段の小沢議員も取り上げられるようでありますから、省きます。 それから7番目、教育問題について、これは昨日林公敏議員が行われた質問と全く同じ質問になりましたが、学校教育と卓越性問題ということで、お茶の水大学の先生が一つの統計をとって、長野県の東大、京大合格数から割り出して長野県は現役進学率が非常に落ちているんだというような評価をしておりますが、そういうことに対して高校の先生や、あるいはPTAの人たちは非常に論議を呼んでいるようです。それから、きのうの教育長の話によると、高校の進学率等については高校の問題であるけれどもというような前置きありましたけれども、高校のやっぱり学力というのは小・中学校の学力の上にあって、これは公敏議員も言われたとおりでありますが、7月29日、学力問題を考える集いというのを信州大学の教育学部がやった中で、ある大手の学習塾の調査結果、標準学力テストというものが地域別に出されて、これは1987年から3年間実施した。延べ何万人というふうに書いてありますけれども、県下の生徒の平均正答率、どういうこというかわかりませんけれども、英語の場合は中学2年が25位、中学3年の場合には33位というから、全国平均からうんと遠いところにある。国語の場合には、中学3年が31位、いずれも非常に低いところにあるというふうにその研究会では発表されたようです。 子供の学力というものは何を論拠にして論じたらいいか私はよくわかりませんけれども、基礎学力というものが基準にはなるだろうが、仕方によってはいろいろとり方がある。そういう学力テストなんかはそこまでいかなくても、もっとすばらしいものを持っている子供たちは幾らでもいるんですから、そういうものが一つの指標となって差別や選別をしてはまずいというふうに私は思うんですけれども、特に高校の先生たちの意見なんかでも、小・中学校段階の基礎学力の補充をしながら授業を進めなければならないということで嘆いているというような記事もありましたし、そういった点で小・中学校の学力がやっぱり低いから高校のレベル低下につながる、あるいは進学率も低いというように、一連の中で考えた場合にどうとったらいいだろうというふうに思うわけですが、そこらについては、恐らくこの問題が提起されてから
教育委員会やあるいは学校長の会議、あるいは教師たちの論議を呼んでいるところだと思いますが、そういった点についてもう一度、どんなふうにこの問題をとったらいいだろうかという点でお尋ねをしたいと思います。 それから、2番目に少年非行についてですけれども、これも去る8月2日の新聞情報ですが、岡谷市の行った非行少年の行状のまとめがここに出されておりますが、万引きが急増し、その中では女子が急増したというようなことが載っておりますが、なかなか子供に対する教育というものは難しいものだというふうに思います。特に岡谷市の場合には、教育長さんを先頭にミニ集会をしながら、こういった点では地域ぐるみ上げて取り組んでいる県下でも先進的な地として評価されているわけですけれども、そこらを踏まえてどんなふうに判断したらいいんだろうかということをお尋ねしたいと思います。 県営スケート場については、手塚議員が触れられましたが、今県議会の中でも調査を始めているということでございますが、当然岡谷市の提起しているスケート場の問題もその俎上にのせられているというふうにも思います。それから、採算ベースを考えると民活云々と言われますけれども、なかなか採算のとれないスケート場に第三セクターとして民活を導入してこれるかどうかというような点、それから県営部分と市営部分との区分けというものは、調査の段階でどんなふうになってくるのだろう。こういった3点について、もしおわかりであったら教えていただきたいと思います。 以上、この場所からの質問を終わります。
○副議長(山崎芳朗君) 片倉万吉君の質問に対する答弁を逐次求めます。 市長。 〔市長 林泰章君 登壇〕
◎市長(林泰章君) それでは、第1点の政府の概算要求についてでありますけれども、その中で数点について御質問いただきました。固定資産評価替えに関しましては、3年に1度これは行われるものであって、来年度はその基準年度になりますから当然見直しが行われます。適正な評価として評価をしなければならない制度でありますから、変化がなければそのままの値になるでしょうが、どうも岡谷の町の場合もそんなしかけにはいかないのではないかなというふうに思っています。 それから、概算要求を見て私どもが感じる点については、議員さん方にも91年度の政府予算の概算要求は新聞の記事等でごらんをいただいておられるかと思いますが、いずれにしましても、投資的経費は原則として本年度予算比伸び率ゼロでいくと政府は言われてますし、経常経費に至ってはマイナス10%というふうに概算要求の基準として示されております。また、別枠としては生活関連重点化枠が設けられた、これが来年度予算の一番大きな特色となろうかと思っております。この生活関連重点化枠というのが、どんな形で具体的に私どもの自治体にかかわり合ってくるかということになってまいるわけでありますけれども、いずれにしましても概算要求ではあらわれてこない地方単独の事業や、それから地方負担額の影響等考えてまいりますると、政府のとった姿勢が地方にとって大変大きな影響が予測されるという点で、財源確保の要望については全国市長会挙げて、来年の政府の予算姿勢に対して地方自治体の立場で強く要求をしていかなければいけない、要望をしていかなければならないというふうに感じております。 それから、老人問題のところで、マレットゴルフ場についてでありますが、既に御承知をいただいておりますように、この件につきましては老人問題、高齢者の生きがいと健康づくりのところで取り上げてきた仕事でありますけれども、一応高齢者スポーツの普及と振興を図るというもので計画された事業でありますので、初年度に限りこの施設整備を行うということになっていますから、この事業での採択は今年度で終了いたします。議員さんの御質問は、この制度でなくとも各地域に引き続きできないかという御質問でありますが、そんなに巨額な金が要る仕事ではありませんから、私ども地域の人たちの健康づくり等で、そうした施策について前向きに取り組みをしていきたいという熱心な地域がありますれば、名称はどういう形に変えるにしましても、その努力をみずから行っていくということになりますれば、その補助金ぐらいのものは当然考えていくことが最も賢明であろうというふうに今日の段階ではそう考えております。 それから、
県道下辰線に関連して御質問いただきましたが、バイパスの素々案につきましては、私どもは
県道下辰バイパス期成同盟会が一本にならないうちに、試案中の試案みたいなものがいたずらに外に飛び出していくことは、かえって住民の混乱を起こしますから、そうした手立てをすることは好ましいことではないと思っております。しかし、バイパス問題が取り組まれてかなり日がたっておりますから、関係住民のみならず
県道下辰線に関係している方々から見ますれば、一体どうなっているだろうという疑問を持たれるのは、さきの羽吹議員初め大勢の議員さん方が御指摘されているとおりであります。したがって、いずれにしても
期成同盟会のとしての素案は、できるだけ早いうちに詰めたものをやはり県に対して考え方として示唆していくことは大切なことだと思っておりますが、前の議員さんにお答え申し上げましたように、その事務整理を急いでおりますので、いましばらくの間、ひとつ御理解をいただきたいというふうに思っています。 それから、下水道の布設に関しましては、県道拡幅と下水道事業が同時施工できれば一番望ましいと私どもも思っておりますが、私どものきょうまで県との交渉の過程で見てまいりますれば、
県道下辰線の拡幅事業は三ツ角から逐次段階を追って拡幅をしていくということで、ジャンプして区域に拡幅が行われていくことはあり得ないということで、県の方では強くその指摘がなされております。私たちが今度逆に攻めておりますのは、下の方からやってくればいいではないかということで、西中のあたりまで来ておりますから、その考え方はどうだろうということでお願いを申し上げているわけですが、一つの路線の中で2カ所に予算を分けてやっていくということは、事業の混乱だけは従来にも増してひどくなるけれども、投資の効果の面で見ていけば事業区間を変更しないで集中的に行っていくことの方が、結果としては事業の早期促進の答えとして出てくるということであります。したがって、現在のところではまだその交渉を県の指導どおりに私どもは納得したものではありませんが、県の一応の姿勢を御報告申し上げながら、極力早期に県道拡幅を急いでいただきたいということで、今後も一生懸命やっていかなければならないというふうに考えております。したがって、下水道は下水道、県道拡幅は拡幅で進んでいくというふうに考えなくてはいかんだろうというふうに思っております。 それから、一番最後の県営スケート場の見通しと県の対応について御質問いただきましたが、まだ全くスケート場について、こういうプランで岡谷市のリンク計画を進めていくんだというその概要が固まっておりません。ただ、私たちは県にお願いするのに、県営スケート場をつくれという一本の要請が果たしてどこまで通るかどうかという点では、知事が恐らく来春には一定の答申がなされたもので姿勢を示すんでありましょうけれども、今の状況ではどうもそこまでの腰が切れるのかという点で、極めて私どもも憂慮いたしております。しかし、長野県の代表競技であるスケートというものを県民スポーツの面からこれを全く無視していくということは、幾ら知事でもなさらないだろうというふうに思っています。そうした点からは、これからのスケート場の建設に、もし県営リンクが仮にだめであったとすれば、スケート振興のために県も補助のしやすいような手順は考えていかなければなりませんから、県が補助でいくのか、県がみずから管理してその施設に併設を考えてくれるのか、いずれにしてもスケート競技に必要な施設について、一定の考え方を県に、我々の考え方としてはこういうやり方もある、ああいうやり方もあるということで、そのことについての交渉はいたしていきたいというふうに考えております。 したがって、どの部分がどうになり、どう分けていかれるのかという点について、今私が私見を述べることはむしろ差し控えた方がいいだろうというふうに思っておりますが、いずれにしても県の協力を得てつくっていきたいという点では、仮に県営リンクがだめであっても、その姿勢だけは県に求めていかなければならないだろうというふうに、強く私どもはその考え方を持って臨んでいきたい、さように思っています。
○副議長(山崎芳朗君) 福祉部長。 〔福祉部長 武井政次郎君 登壇〕
◎福祉部長(武井政次郎君) 2番目にいただきました高齢者医療制度の内容の改正についてお答えを申し上げたいと思いますが、この問題は現在の段階では国政レベルでの動きがあるというような関係で、あまり詳細な面については承知をいたしておりませんけれども、今後の老人保健のあり方につきまして、先ほど御指摘がありましたように、老人保健審議会が昨年の12月に開かれまして、公費負担の拡充、患者の一部負担の見直し、拠出金等のあり方等の中間意見が厚生大臣に提出をされました。さらに、本年に入りまして同審議会の中へ、先ほど片倉議員さんからもお話がございましたとおり、各界の学者で構成する研究会が設置されまして、10月から本格審議に入るというような状況になっておるようであります。それからまた別に、財界、労働界、学識経験者等で構成されます社会経済国民会議からも、老人保健と関連政策のあり方に関する提言ということで厚生省に提出をされましたものの内容としては、診療報酬の定額制への移行の一層の推進と、公費負担の拡大等が提案されてございます。いずれにいたしましてもまだはっきりした内容がつかめておりませんけれども、今後とも動向には十分注意を払ってまいりたいと考えております。 以上でございます。
○副議長(山崎芳朗君) 水道部長。 〔水道部長 山田兼利君 登壇〕
◎水道部長(山田兼利君) 3番目の
県道下辰線に関しての下水道布設の中でのボーリングの時期はいつごろになるのかと、もう一つは、ボーリングは交通規制をしてするのかという問題についてお答えをいたします。 今年度は工事を実施するための事前調査として、下辰線のボーリングが若干おくれておりますが、発注をいたしております。工期は9月10日から3月23日までとなっておるわけでございますが、交通規制は行わずに実施してまいる予定でございます。 以上でございます。
○副議長(山崎芳朗君) 教育長。 〔教育長 八幡栄一君 登壇〕
◎教育長(八幡栄一君) 教育問題についてお答えをいたしたいと思います。 1つは、県下の高校生の学力と進学率の低下の問題ということでございまして、高校の先生方の意見によると、小・中学校の学力が落ちており、それを補充していかなければならないというお話でございました。この問題については、きのうも林議員さんにお答えしたような経過で、とにかく大学の合格率が低いということで学力が問題になってきているわけで、大変賑やかなわけでありますが、その原因は小学校だ、中学校だ、高校だというようなことを幾ら言っていてもどうにもならないことでございまして、私どもはまず教育の現場がそれぞれ厳しい反省をすることによってそれぞれの問題点を摘出して、そしてその改善に当たることだ、こんなふうに思っておるわけであります。しかもその際、人が人を教育するんだという基本原則に立って教育を見直して、教師みずから努力しなければならない、こんなふうに思っているわけでございます。岡谷市ではそういう観点で小・中学校の校長会で十分この点を話し合いまして、昨日お話し申し上げました4点について特に努力していこうということで始まっているわけでございます。 その4点の中でやはり最後には、やっぱりたくましい子供の意欲というものを養うということを忘れてはならない。それは管理教育から生まれて云々でなくて、子供の発達の段階に応じてそれぞれの段階、それぞれの発達に即応した段階での活躍を子供に大いにさせるということで可能になるわけでありまして、こういうことを基本にいたしまして、そして指導方法を改善していこうという、そういう考え方でございます。片や社会はそういう学校に大いに協力してほしい、こういうふうに思っているわけでございます。 その次に、子供の非行で万引きが多いということで、ミニ集会をやっているのにどうだというお話でございますが、確かに平成2年7月まで、岡谷署管内の少年非行の統計を見てまいりますと、刑法犯少年で75名、前年より7人多くなっております。それから、特別刑法犯少年は16人で前年同期より1人ふえておるわけで、合計前年同期より8人増となっておるわけであります。 なお、この統計で詳しく見ていきますと91人でありますけれども、例年の例にによりますと、市外の居住少年の方が多いわけでございまして、多いというのは岡谷市の子供がよそへ行って補導されている数よりも、よその居住者が岡谷市で補導される数の方がはるかに多いということでございます。そんなことから見まして、大体横ばいではないか、こういうふうに思うわけでありますが、いつも申し上げるように、窃盗なんてことがどうしてもっとなくならないかということでございます。これについては、やはり小さいときからのしつけ、あるいは学校教育の徹底ということがあろうかと反省をしているわけでありますが、ミニ集会もおかげさまで市民の協力によって非常に多くの集会が行われるようになりました。それぞれ厳しい反省が出たり、お互いに反映し合ういい話が出たりしておるわけでございますが、しかしミニ集会が盛んになれば、すぐさまその効果があらわれるというふうにはなかなかいかない難しい問題があるように思うわけであります。一層この点で学校も、あるいは父兄も一緒になって、明るい将来の建設に役に立つような子供たちをどしどしつくっていきたい、こんなふうに努力しているところであります。
○副議長(山崎芳朗君) 民生部長 〔民生部長 手塚文武君 登壇〕
◎民生部長(手塚文武君) 4番の衛生自治会の組織がえについてでありますけれども、保健委員というものは、みずからが病気にかからない運動を展開しながら健康づくりを進めていくために、県内各市町村にもあるわけでありますけれども、岡谷市におきましても自主活動をやっております。活動のあり方といたしましては、住民の健康生活を推進していく、また健康管理の担い手である、そして保健福祉行政の協力者である。さらに、保健婦業務のより理解者であるということをモットーにいたしましてやっているわけでありまして、特に資格を持たなければならないというものではないわけであります。岡谷市の場合、衛生自治会連合会の中で保健委員会と位置づけまして活動をしているものであります。したがって、衛生自治会連合会の予算の中で一緒に健康づくりに取り組んでいるわけであります。前々から衛生自治会から独立した方が効果的な運動ができるのではないかというふうな御意見もあって、現在連合会の中で検討を進めていらっしゃるわけですけれども、いろいろ各地区の諸事情もありますので、十分調整をして、よりよい形で独立できるようなことを現在検討しているようであります。あくまでも自主組織でありますので尊重いたしまして、市の方として特別に介入はしていないわけであります。
○副議長(山崎芳朗君) 総務部長。 〔総務部長 武井康純君 登壇〕
◎総務部長(武井康純君) 宅地造成に関連しまして私の方から御答弁させていただきます。 前回、旧県水金山敷地の分譲の際に、土地開発公社へお願いしまして、その分譲資格の要件の中に市外居住者で市内企業に勤務する方についても、分譲の対象となるように取り扱いをいただいたところでございますが、これは今後とも同様な取り扱いがされるよう公社の方へお願いしていきたいと思っております。ただ、企業の方へ宿舎として優先的に分譲するということにつきましては、今のところ考えておりません。
○副議長(山崎芳朗君) 一通り答弁が済んだようです。 片倉万吉君、2回目の質問を許します。
◆26番(片倉万吉君) 一番の予算関係についてはわかりましたが、ひとつ予算獲得等については、ひとつ大きく働いてもらいたい。特に補助金カットの復元問題等、地方自治体6団体が強力に働きかけをしているようですけれども、そういった点でぜひ市長さん方の御努力をお願いしたいと思います。 老人問題については、生きがい対策でマレットゴルフ場、もし今後要請があれば少ない補助でありますから考えるということのようですが、そういった点はぜひ、マレットゴルフのこういうものが相当発展するという要素はあろうかと思いますし、また市の方でも若干なりともそういう手助けしてくれるということになれば普及もされるし、この遊びが若い人たちも年寄りもともに交じってやれるという、しかも自然の中であまり経費をかけないでもできるというスポーツのようでありますから、ぜひその点はひとつお願いしたいと思います。 高齢者医療についてはもう少し、特に老人医療等について政府の改正案等では今より老人に対する患者負担というものがふえていく要素があると思うんです。そういった点を心配するわけなんで、そこらは明確にできないかどうか。老人病院等入院した場合の診療報酬の定額制、出来高払い制から定額制に移行していく、老人病院もそうだし、一般病院に対しても、老人に対してはそういう手だてを適用していくというような動きがあるそうですけれども、そうなれば老人に対する差別医療というのにまたさらに拍車をかけるというような要素はありますけれども、論議している段階だと言われますけれども、その辺、何かつかんでおりましたらお知らせをいただきたいと思うんです。 県道下辰バイパスについては了解いたしますが、拡幅もあわせてそういうことだろうというふうに私も思いますが、ひとつ市長さんの一層の御努力をお願いしたいと思います。 バイパス問題については、ひとつ素案づくり等においても地元では相当の関心事でありますから、地元の意見を十分組み入れるような手だてをぜひとっていただくということを要望しておきたいと思います。 それから、下水道の布設については、ボーリング調査は大体近くやられるというようですけれども、ここでボーリング調査をやれば、当然川岸の幹線についての着手ということが俎上に上ってくるわけですが、先ほど申したとおり、湊幹線というのは2年か3年後に完成するわけです。そうすれば当然川岸地区をやらざるを得なくなってくるわけですけれども、大体そういうところから弾き出しても、3年後には川岸に手をつけてくるんじゃないかというふうに思うわけですが、その辺はどうですか、部長さん。 それから、あと衛生自治会の組織がえですけれども、保健補導員ということですか、資格をひとつ与えて独立させて市のお手伝いをするという関係になろうかと思うんですけれども、本来の衛生自治会組織の中の一部門ではなくて独立してくるということになれば、一定のやっぱり予算対応も必要じゃないかというふうに私は思うんですけれども、その辺はどうなんでしょうか。 公社の造成については、企業としての宿舎というようなことは論外だというふうに受けとめましたけれども、そういった点でも今岡谷市の現状から見れば、企業で宿舎をつくって外から通ってくる人たちを定着させていきたいというようなことがあれば、条件によってはそのことを認めていってもいいんではないかというふうに思うんですけれども、もう一度その点についてお尋ねをしたいと思います。 教育問題、スケート問題は了とします。
○副議長(山崎芳朗君) 片倉万吉君の再質問に対する答弁を求めます。 福祉部長。
◎福祉部長(武井政次郎君) 老人医療の問題で、患者負担の件につきまして御質問をちょうだいしたようでございますが、これにつきましてはもちろんまだ審議中でございまして、非常に流動的な内容になるかと思いますけれども、現在の外来、入院別の負担のほかに、いわゆる自動スライド方式というものを考えているようでございまして、内容といたしましては、医療費、人件費、物価上昇というようなものをスライドさせて一定率のものを定額の上にのせていくというような考え方があるようでございます。これらにつきましては、ほかにまだ公費負担等の問題もあるようでございますけれども、先ほど申し上げたような形で、審議会の答申というよりもまだ中間意見書というような段階でありますので非常に流動的でございまして、10月ころから実際の審議に入っていくというような段階でございますので、御理解をいただきたいと思います。 以上でございます。
○副議長(山崎芳朗君) 水道部長。
◎水道部長(山田兼利君) 下水道布設についての御質問にお答えをいたします。 下水道については、湊地域での工事の施行はおおむね2年くらいというような予定をしているわけでございまして、その後につきましては川岸地区というふうなことになるわけでございます。このボーリング調査の結果を踏まえまして、工法あるいは施行方法、実施計画、交通体系、関係機関への協議等を行って、地元関係者との事前協議等を行ってまいるわけでございますが、いずれにいたしましてもこの地域は交通体系等非常に問題があるわけでございますので、地域関係者の御理解と御協力が得られることが絶対条件であるというふうに思っておるわけでございます。地元の関係者の絶大な御協力をいただきたいというふうに思うわけでございます。
○副議長(山崎芳朗君) 民生部長。
◎民生部長(手塚文武君) 保健補導員の形として衛生自治会から独立すれば、これはまたその時点で私の方と十分話し合いをしながら、必要に応じては予算措置等もあろうかもしれませんが、その辺はこれからの問題でございます。
○副議長(山崎芳朗君) 総務部長。
◎総務部長(武井康純君) 宅地造成の件ですが、将来はそんなようなこともあるかもしれませんが、今のところ申し上げたとおりでございます。
○副議長(山崎芳朗君) 一通り答弁が済んだようです。 片倉万吉君、3回目の質問を許します。
◆26番(片倉万吉君) 以上で終わります。ありがとうございました。
○副議長(山崎芳朗君) 片倉万吉君の一般質問を終了いたしました。 この際、暫時休憩をいたします。 午後2時21分 休憩 ----------------- 午後2時43分 再開
○議長(片倉久三君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 山田拓男君の質問を許します。 〔18番 山田拓男君 登壇〕(拍手)
◆18番(山田拓男君) 18番 山田拓男でございます。 交通安全対策について。去る8月1日、家の前で三輪車で遊んでいた2歳の柞山 裕君が車の下敷きになって即死事故、また8月4日、釜口水門駐車場で休日を利用して諏訪湖の写真を写しに行った聾唖者がトラックに押し倒された、樫尾 勝君の即死事故、さらには8月14日、国道20号線を横断中の長地小学校5年生の御子柴峰久君は、20mも跳ね飛ばされて即死事故であります。そして8月25日、マリオ入り口で下諏訪町の老人宮坂芳友さんが青年の車に跳ねられて即死事故など、8月でも4件発生いたしました。私はこの席から、これらの犠牲者に対して心からの御冥福を祈るものであります。交通事故は起こしても起こされてもいけません。少し私的になりますが、この4件の事故とも長地の住民ないしは長地で発生しております。とりわけ樫尾 勝君は私の同級生であります。聾唖者の事故死、犠牲は、健常者以上に安全施設の完備が不足していることを改めて痛感いたしました。この樫尾君がしゃべれない、耳が聞こえない、しゃべりたい、耳が聞こえるようになりたいと、身体障害を乗り越えて、夫婦そろって聾唖者でありながら、2人の子供を高校生、大学生として学ばせ、働き続けた矢先の交通事故死は、改めて個人的問題だけではなく、社会的、政治的に生かさなければならないと決意新たにさせられました。 ところで、聾唖者の彼が長地中学校2年生のとき、「僕の耳、平和な声が聞きたいな、いつ来る日かな、待ちわびる」と歌って彫刻に刻みました。この彫刻は、以来長地中学校の教室に飾られて、私たちクラスメートは身体障害者への思いやりの心を養いました。障害を乗り越えて生き抜いた彼の交通事故死に対する悔しさを、長地小・中学校の永遠の友として8月6日、葬儀にあらん限りの気持ちを込めて弔辞を捧げてお別れをいたしました。 多発した死亡事故に対して岡谷市は8月29日、交通死亡事故抑止緊急市民大会を開いてその決意を固めました。この際、悲惨な4人の犠牲者と御家族に改めて哀悼の意を表し、岡谷市の交通安全と生活のすべてに安全を期すために、この席から市長の表明を求める者であります。 2番目に、岡谷市の人口問題と都市づくりであります。岡谷市の人口減になっている現況について、一つは人口減少傾向の中で第二次総合計画で掲げた近い将来、人口6万3,000人の見込みはたつのでしょうか。現在五大プロジェクトなど、都市基盤整備に積極的に取り組んでいるが、一定の人口増減の問題は当市を見るバロメーターになると考えますが、そこで2つ目は、今後の人口増に対する考え方についてお尋ねしたいと思うのであります。 3つ目には、市の公共料金にかけられている消費税廃止要求についてであります。平成元年度決算で消費税の算入額は、一般会計歳入で866万5,000円、特別会計で2,114万8,000円、公営企業の病院と水道では2,896万4,000円、湊財産区の一般会計で16万1,000円で、合わせて5,893万8,000円になっているようであります。このうち市の政策として、一般会計に算入している866万5,000円の消費税の転嫁分を今後排してくださいと、市民的にも全国的にも要望は強いのであります。転嫁しない自治体も東京都を初めとして数々ありますが、市長は実施できないでしょうか。改めて市長のお考えをお尋ねいたします。 4番目に、中東問題に便乗した政府の改憲派兵発言についてであります。イラクの問題を中心として、この問題を国連の解決に委ねるのではなくて、多国籍の派兵というふうな形でもって、日本の国内では政府要人や自民党の幹部諸公がいずれも、憲法を改正しなければならないとか、法をつくらなければならないとか、この際自衛隊だけでも派兵できるようにしようではないかということが次々と発言されております。この点で、基本的な論議は政府や国会に任せるといたしまして、こういう事態になっているときに市長の見解はいかがなものか、お尋ねする次第であります。 また、厚生省と外務省を通して、特に医師と看護婦の派遣を直ちに行いたい、民間の医療機関にも要請が始まった、特に国立病院などには既に全国的に下りているということが報道されております。居合わせる両病院の院長先生方に、医師、医療人の立場でこういう派遣問題の要請等についてどんなかお尋ねするものであります。 最後に民生部長にお尋ねしたいと思います。中東問題での市民生活の近況というふうに題しまして、御承知のように石油製品の値上げというものが報道されておりますし、便乗値上げというものが騒がれております。一部市内の油の業者なんかに聞くと、灯油を持ってきてくれ、持ってきてくれって、若干寒くなりかけたらとても注文が相次いでかなわない。この前のような狂乱物価にならなければいいがということも言われております。現況はどんなふうかお尋ねするものであります。 5番目に、バス路線の廃止と岡谷市の都市問題の貧困化についてであります。岡谷市の山の手、東山田、湖畔、塩尻峠の2路線のJRバス、諏訪バスは今日まで住民の足として運行されてまいりましたが、近年マイカー利用などで路線バスの利用者が少なく、両者とも赤字に次ぐ赤字運行に陥り、昨年からことしにかけて、両者ともこれらの路線バスを廃止したいとして岡谷市に申し出るとともに、通過関係区を回って懇談をしております。これに対して岡谷市は商工観光課を中心にした、あるいは議会にもありますけれども、住民の足が奪われては大変として、両者に対して廃止を思いとどまるよう要請もしたところでありますが、特に関係区住民に対して、バス利用者をふやすためのいろいろな協力を訴えてまいりました。しかし、さまざまな努力にもかかわらず利用者が増加せず、これ以上運行を続ければ抜き差しのならない赤字の累積になるということで、両者とも再び路線廃止を提起して、7月から8月にかけて各区を回って懇談会を開いた模様であります。現状からして会社の苦境はわかるのですが、働き手が勤めに出た後に残されるお年寄り、御婦人、子供の皆さんなどが、病院やのっぴきならない足としてのこのバスを廃止というものは、極めて大変だと思います。国際都市の名にも恥ずかしいような大問題であり、市の施策も含めて抜本的な検討が求められているところでありますけれども、この問題についてはいかがでありましょうか。 6番目に、ラブリバー計画と出早公園整備計画等の促進についてであります。昨年の12月定例会で私は出早公園付近一体の発展策について、特に市長がもみじと水、ラブリバーとのかかわりで、もみじの面的拡大も考えたい私案が述べられました。 そこでお尋ねしたいと思うのであります。1つは、出早公園一体をもみじの森にする市長構想とラブリバー計画との関連で、担当の建設部として現在の取り組みの状況はいかがでしょうか。 2つには、この計画をスタートする場合、関係の今井とか、横川、中村、中屋の西山田区などの愛楓会等の協議、協力はいかがに進められましょう。 3つ目は、出早公園のわきを通っている286号線が、39年以後正式に道路の扱いが神社庁との関係で解決しないのが現状であります。この対応はいかが進んでおりましょうか。建設部長にお尋ねいたします。 4番目には、ことしももみじの紅葉のシーズンが近づきました。もみじの枯れはどんな状況か、その取り組みや現況について経済部長に求める次第であります。 7番目には、33年間の学校整備計画の総括及び補修計画と予算化、若干の教育問題について触れたいと思います。御承知のとおり、岡谷市は川岸、長地、湊が合併して昭和32年8月に、言うところの第一期の学校整備計画として中学校の統廃合の整備から始めました。昭和32年から今日平成元年まで、市長さんで3人、教育長さんで5人、教育委員では95人、延べでは95人ですけれども、正確には25人、市会議員には280人、この間の生徒数は総数で28万3,928人、小学生では18万8,622人、中学生では9万5,306人というふうに行政報告書やその他は累計してみるとなっております。試しにこの間の昭和32年から平成元年までの一般会計の歳出を合計してみますと、1,997億325万3,669円であります。小学校、中学校合わせてこの間の工事の完成実行額は92億4,450万5,000円であります。試しに小学校では50億3,547万9,000円、中学校では42億902万6,000円ということで、一般会計に占める学校建設費は4.6%であります。小学校では2.5%、中学校では2.1%という数字になります。そこで、33年間の学校整備計画で、この計画の実現は岡谷市政発展策の大きないしずえになったと評価するものであります。
教育委員会は、この33年間の総括をどのようにまとめるのか、若干触れていただいたら幸いかと思います。 2つ目には、表題の補修計画であります。若干きのう専門家の浜議員の方から触れられておりますけれども、昭和48年にあの少ない一般会計の中から、湊の烏丸城と上の原の白鷺城を2校つくって、債務負担行為という方法をとりました。その後17年の歳月の中で、ことしの夏、湊小学校を訪問いたしましたけれども、何とこのうんざりする暑さで環境は大変であります。この際、湊小学校の冷房等の対応は進められないものかどうか。2つ目には、白鷺城の上の原小学校の白壁の補完は急を急ぐと思うのであります。3つ目には、東部中学校のプールの改修であります。けがをするような東部中学校の改修が求められているところでありますけれども、東部中学校の勇ましい生徒たちは、ことしこのようなプールでも北信越の大会で立派な成績を上げているたくましさを持っております。また、体育館の全面的床張りも今急がれているところであります。特に4番目は、全校的に古い鉄サッシの取りかえが急がれているところであります。そして、5番目には、当面の補修計画とその予算的規模はどのくらいに踏んでいるでありましょうか、お尋ねする次第であります。 6番目には、教育問題として、最近私がある日に市内ばらばらと20人の小学生と思われる子供にアンケートをとってみました。あなたは、先生からたたかれたことがありますかという調査をしたところ、20人中12人の子供がたたかれたと言っております。鉛筆で頭をえぐられたという人もいます。神戸の高等学校の門で頭をはち割られた事件がありますが、今学校の先生方と懇談をしたり、この間上の原小学校の先生方と横川区の役員と親しく懇談をしまして、非常に先生たちの努力をよく私は評価いたします。私は暴力をだれがどうしたということでとらえるんではなくて、最近文部省が進めている臨教とか管理教育の徹底ということでもって現場の先生たちがかなり苦しんでいる。8月に、水泳大会を2学期にやりながら、今月16日に行う運動会の日程の中で、暑い夏、運動会の練習、先生方の諏訪郡のバレーボールの大会、そして何の資料かんの資料といって、本当に生徒と交わったり父兄と交わったりするようなことのとれない先生方の実態の中で、ぎゅうぎゅうと詰められる管理教育は、言うことをきかない子供たちにぴんたの一つもくれなければいけないという女の先生の言葉もございましたけれども、子供が言うことをきかないのは昔も今も変わりないけれども、私の例など引きまして、しかしそれにしても最近の姿は異常なことがありはしないかということがございますので、専門の教育長さんにお尋ねする次第であります。 さて、市営住宅の整備促進と予算化についてでございます。不規則発言で宮崎前建設委員長からおしかりを受けましたけれども、6月の定例会のときに上の原団地を中心にするできるもの、予算を計上して計画的に進めるもの、将来にわたって計画するものに大別して、現地へ部課長さんに寄っていただいて、住民の皆さんと親しく懇談する中で要望をお願いし、小さな要望はたくさん解決しました。上の原団地に22年前に入ったふろの鉄サッシが初めから動かない。これは長年の間見過ごされてしまったということでもって、特に6月にお願いしたんですけれども、どうしてもこのような小さな問題でも、この壇上から一席申し上げないわけにはいかないのであります。そこでお尋ねします。なぜ、22年もふろの窓も開かないで放置して住宅管理と言えるのでありましょうか。試算してみますと、1件で1万2,500円、300万円あれば十分できるのであります。試しに平成元年6億2,000万円もの黒字をもってするならば、予算で解決しないなら何で解決するでありましょう。これが林泰章の真心こもった市政と言えるでありましょうか。明快な答弁を求めるものであります。 最後に9番目、十四瀬川の改修と整備についてであります。6月12日の集中豪雨で中村、中屋の重要な十四瀬川が田んぼに水が入らなくなった事件がございます。特に国道上の中屋、東堀の農業関係者が大変な出水に苦労しておりますので、この際ぜひ農業問題からいっても、土木問題からも大切でございますので、この問題について十分なる御配慮を願いたいと思います。 以上、この席から申し上げまして質問を終わりたいと思います。
○議長(片倉久三君) 山田拓男君の質問に対する答弁を逐次求めます。 市長。 〔市長 林泰章君 登壇〕
◎市長(林泰章君) それでは、交通安全対策からお答え申し上げます。 先般8月29日の交通死亡事故抑止緊急市民大会を設けましたのも、交通災禍で亡くなられた市民の皆さん方のことを思うにつけ、まことにお気の毒なことであると同時に、引き続いて死亡事故を今後に重ねていくことを行政の立場からは市民に強い警鐘を発していく必要がある。亡くなられた方々の思いを今後に不幸な形でつなげてはならないという点でそうした大会が開かれたわけでありますが、亡くなられた方々にはまことに心から御冥福をお祈り申し上げる次第でございます。 なお、今後死亡事故抑止に向かって市民の皆さん方の一層の御理解と御協力を賜りたく心からお願いを申し上げる次第でございます。 岡谷市の人口問題と都市づくりについてでありますが、今までも幾度かの御答弁の中で人口問題を解析していくには、俗に私どもが申し上げておりますのは自然動態と社会動態の増減を差し引きして、結果として何人増になり減になったかということで、数字の議論はそれでいいのですけれども、しかし自然動態に関する出産と死亡を私どもが意図的にこれを奨励していくということは大変難しいことで、たくさん生んでもらって1人も死なないでくれば一番いいことですが、なかなかそれもなし得る部分というのは限られたことになるわけです。一番問題になるのは、私はむしろ社会動態の転入転出の部分が一番苦になってまいるわけですが、岡谷市の場合は、ちょっとデータ今手元に持ってませんが、昭和51年以降平成元年度までの数字を見てまいりますれば、非常にそのときどきの景気にも左右されている部分がかなり鮮明に出てくるんではないかと思っています。一番多いときには社会動態だけで約700人を超す人たちが、転入転出の差が700人、昭和57年ですか、そういう大きな動きをしたときもありますし、また少ないときには昭和52年の転入転出が208人--これは社会動態だけで申し上げるんですが--の数字でおさまっているときもある。しかし、平均してまいりますれば、平均という言い方は失礼ですけれども、おおよそが500人ぐらいのところの上下を行ったり来たりしていますが、平成元年度社会動態では412人の減になっているわけですが、この社会動態の部分をどう見ていくかということが、ある意味では行政的な対策がその部分で出てくるのかと思っています。 ただ、今回の第二次総合計画の5大プロジェクト策定の折にも申し上げてまいりましたが、私は人がそこに住むということがどういうことを意味するかというと、1つには魅力ある産業があること、それから2つ目には恵まれた生活環境があること、それからよき人に恵まれるということ、工業立地の条件とも非常によく似ておりますけれども、人の場合には私はそういう条件がどう整うかということも、町のひとつの魅力として備わっているかどうかということが、特に若い人たちが就職する場合、市内の企業を社会人として活躍する場として選ぶか選ばないか、新しい家庭を持って世帯を岡谷の町に持つか持たないかというのは、一つにはそうした要素が非常に大きなものがあるというふうに思っております。ひるがえって岡谷の町を眺めたときに、果たしてその条件のどれだけを過去に満たし得てきたか、そうしたことを考えいくと、岡谷のまちづくりというのは魅力ある都市、人が住みたいと思う都市をつくっていくために、私は一層の努力が残されているというふうに考えております。 それから2つ目には、宅地造成もそうですし、住宅問題もそうでありますけれども、また企業の誘致もそうした問題に絡んでくるでありましょうが、今ある岡谷の町の中の人たちの世帯分離を奨励してみても、トータルとしては岡谷市の人口は何ら変わらない。私は市民意識をある意味ではき違えてはいけないと思っているのは、この町に住んでいる人たちだけのためにものを考えるのではなくて、この町に集まる人たちのためにも考えていく寛容さがなければならないというふうに思っております。そういう意味でいろいろのまつわる諸課題の中にあっても、人の生活、価値観というものは極めて多様化されているものであって、この町に住んでいる人たちには、これでいいと思っている以上のものを必要とする人もおりますし、そこまでなくともある程度のこういう条件が整えばという人もおられるわけですから、その幅は極めて多段階になるかと思っています。しかし、いずれにしても岡谷の町の持っているポテンシャルを大勢の人たちの共感を呼ぶ形で活用できて、そこに人が集まれるとするならば、私はそういう施策についてはできるだけ意欲的な対応と理解を示していくべきであるというふうに考えます。 3番目に、市の公共料金にかけられている消費税廃止問題については、法が消費税を定めている以上、市単独の施政で消費税を廃止するつもりはありません。 それから、中東問題に便乗した政府の改憲、派遣の発言についての市長の見解を求められております。私は、この問題は議会もそうでありますし、岡谷市民もそうでありますように、少なくとも平和都市宣言を議会は採択をなされて今日にきておりますから、平和をいささかなりとも逸脱するような行動や言動は、岡谷市民の意思としてそれはなすべきではないという点で、中東問題に対しても日本の国がどう対応するかについては、日本人の賢明な努力と知恵は、必ずやそういう形での解決でなくとも、今回の中東問題に関する限りは、私は乗り切れる、また人類の平和共存のために貢献し得る道をきっと見出すだろうというふうに期待を申し上げております。ただ、日本の国が将来にわたって長い歴史の中で、今後人類平和共存のためにそうした問題が中東に限らず起こり得ないとは保障されてないという点から見ていきますと、その論議はまた別な形で我が国の立場を十分に考えて、それぞれの課題に具体的に我が国の果たすべき役割というものを十分に論議した上で、それはまた政府が一定の見解を示して国民の理解を求めてくるであろうというふうに、さように考えております。 以上です。
○議長(片倉久三君) 岡谷病院長。 〔岡谷病院長 草間昌三君 登壇〕
◎岡谷病院長(草間昌三君) 医師と看護婦の派遣の問題でございますが、これは国の法的規制あるいは国際的な問題もございましょうし、またいろいろと政治的な問題もございましょう。このような多岐にわたる問題でございますので、自治体病院、岡谷市立病院の院長独自の立場では判断のできる問題ではないかと考えております。 しかしながら、広く医師あるいは医療人としての立場から考えますと、人道的な、あるいは医学的な立場で強い援助の要請があります場合には、これは援助の対象としては考えていかなければならないと思います。しかしながら、この場合におきましても自治体病院としましては、これは国の方針もございましょう、あるいは国の法的な問題もございましょうし、また自治体病院の規約というものもございましょう。そういうような範囲内でやはり対応を考えていかなければならない、そんなふうに考えております。 なお、大学病院の方へは79の施設、文部省の方から実際に要請があったようでございます。しかしながら細部について、例えば派遣の問題、派遣の期間の問題とか身分の問題とか、いろいろ細部の問題がまだ明確でないということで、それらの問題が明確になってから対応を考える、そんな様子のようでございます。 以上でございます。
○議長(片倉久三君) 塩嶺病院長。 〔塩嶺病院長 奈良田光男君 登壇〕
◎塩嶺病院長(奈良田光男君) ただいまの質問に関しましては、草間先生の御意見と全く同様でありますけれども、医療人という立場として申しますと、政治的議論に左右されることなく、人道的見地の上でもって対処したいというように思っております。 以上です。
○議長(片倉久三君) 民生部長。 〔民生部長 手塚文武君 登壇〕
◎民生部長(手塚文武君) 4番の(3)中東問題での市民生活の近況等であります。原油価格の上昇によりまして、9月中旬、最近の情報では10月にずれ込むかもしらんけれども、石油製品の値上げが予想されるという報道があるわけであります。私どもの方で若干商店の方へ聞いた点を申し上げますと、A店におきましては、お客さんには100%供給しており価格も変わっていない。今後情勢の変化で上げざるを得ない場合も考えられるけれども、買い占め等全くないし、今の時点では混乱、苦情等もない。また、あるB店におきましては、やはり同じように今は量的にも心配ないし、値上げもしていない。買いだめの現象はないけれども、若干値上げを予想して早めに買う人もいるというお話もありました。これは買い占めではないし、混乱は生じていない。このような商店の方のお話しですし、市の方の物価ダイヤル、あるいは消費者行政の方への相談におきましても、価格の変動あるいは購入量の問題等、1件価格がちょっと上がるんではないかという心配の電話をいただきましたけれども、そのほかはありません。 現況は以上でございます。
○議長(片倉久三君) 経済部長。 〔経済部長 鮎沢茂登君 登壇〕
◎経済部長(鮎沢茂登君) バス路線廃止にかかわる御質問にお答えをさせていただきます。 御質問にありましたように、昨年来バス会社の方から過疎バスの取り扱いについての申し出がありまして、関係区に対しまして懇談の機会を持ちまして、利用増がなければ廃止というような方向になるから、ぜひ利用促進をということで一緒に協議をしました。それから、バス会社といたしましても時刻表の配付をするとか一定の努力をしたわけでございますけれども、結果として利用増につながっておりません。そんな中で、ことしに入りまして再度関係区との懇談会を開く機会を設けてもらいたいというようなことの要請がございまして、バス会社と関係区の話し合いがされたわけでございますけれども、利用増を図れない中で廃止もやむを得ないんではないかというような要請がありました。現在のところ関係区からは、利用増を図れない実態の中ではやむを得ないんではなかろうかというような回答も来ております。 その中で、先ほど高齢化社会等の背景の中から足確保についての施策について御質問があったのでございますけれども、一連の動きの中で庁内的にもいろいろ検討した経過がございますけれども、市内の乗用車の保有台数が1世帯当たり2.23台というような実態の中から、自家用車を利用しての足確保はどうだろうか、そんな意見もございます。高齢化社会に対し市民お互いに助け合うことも大事なことであり、相互扶助の観点から自家用車を利用しての運転ボランティアにより、婦人あるいは高齢者の足確保といった気運づくりをしたらどうか、それを深めていったらどうかというふうに考えております。 なお、説明会の中で、もう少しルートを変更してもというような要請もございまして、今井経由のバス路線6本増加するなど、足確保にも一定の努力をしていただいております。 それから、次にラブリバー計画にかかりまして、出早公園のもみじの質問でございますけれども、春以来長野県の林業総合自然センター、あるいは信州大学の先生方に依頼をいたしまして実態調査なり原因究明をしているわけですけれども、一方では民間サイドからも土質の検査というようなこともやっていただいておりまして、早急に結論を出し対応してまいりたいというふうに考えております。それと並行いたしまして、本年も愛楓会の皆さんと一緒にもみじの補色等いたしておりますけれども、それにつきましても土の入れかえ等もいたし工夫をしているところでございます。 次に、十四瀬川の改修と整備についての御質問ございましたですけれども、十四瀬川は県の管理する1級河川というようなこともございますので、建設事務所と相談しながら、また地元の関係者とも協議をしながら、水に困らないように対応をしてまいりたいと思いますので御了承をいただきたいと思います。 以上でございます。
○議長(片倉久三君) 建設部長。 〔建設部長 新居靖君 登壇〕
◎建設部長(新居靖君) 6番のラブリバー計画につきまして2点御質問いただきました。まず、最初に取り組みでございますが、基本的には12月の議会で市長さんの方から構想のお答えありました。それらに基づきまして具体的な基本計画に入っております。既に市報等でごらんいただいて御承知かと思いますが、テーマ的には魚が泳ぐ自然と触れ合いの横河川ということで、やっぱりこれは魚が住むようなそんなすばらしいきれいな水辺というんですか、水を保っていきたいという願いでございます。また、整備の方針とすれば4項目を掲げ、またゾーニング的にも4つのゾーニングに分けてございます。そういう形で、特に平成2年につきましてはこれらをベースにいたしまして、出早公園を含むところの下辰から与次林前の間の基本設計に入ってまいりたいと思います。当然その中には出早公園につきましては自然と歴史のゾーンという、そういう位置づけの中でコンサルタントからも提案をされておりますが、具体的に今後どうしていくか、またその計画等をどういう形の中で実現していくかということについて、これから具体的に検討していかなければいけないだろうと思っています。そのためには、2つ目の御質問のように、県を初め関係区、また各種団体、また学校等の御意見等を十分にちょうだいし、方向づけをしてまいりたいと思っています。 それから3点目にいただきました市道286号線でございますが、議員さんも御承知のように、分筆そのものは既に昭和39年の第2分筆はできているわけでございますが、何せこの出早から与次林の間500m、現地と公図に極端に食い違いが出ております。したがって、登記所へも何回もお話にも行き、また神社庁の方とも下打合せをしていますが、解決に向かって今努力しています。ただいま申し上げましたラブリバーの出早周辺の整備との絡みも出てまいりますから、より一層努力してまいりたいと思います。 以上でございます。
○議長(片倉久三君) 教育長。 〔教育長 八幡栄一君 登壇〕
◎教育長(八幡栄一君) 7番目にいただきました学校整備計画の総括及び補修計画等についてお答えを申し上げます。 議員さん御指摘のように、学校整備計画が始まりまして33年間まいりました。特に第一期計画は中学校の統合でございまして、6中学を4中学にするということでございました。これは、今日考えましてもまことに卓見で、すばらしい業績であったというふうに思うわけでございます。当時の金で、その統合についても3億円余を工事請負費にかけておるわけでございます。第二期はまさに小学校の子供たちの急増になるときでございまして、神明小学校を新築し、そして4小学校を3小学校に統合するという時期でございました。さらに、急増対策として小井川、湊、先ほどのお話の上の原、長地と工事が始まりまして大変な時代でございました。この時代の工事請負費は19億円も使っているわけでございます。第三期になりまして、さらに生徒増対策及び老朽校舎の改築等で、これが昭和60年までに約48億円のお金を使っているわけでございます。さらに、昭和60年以降も入れますと、先ほどもお話がございましたように、小学校で50億3,550万円、中学校で42億1,000万円、約92億4,500万円という大きなお金を教育のために投資をしていただいているわけでありますが、その間、まことに問題なくスムーズにいったということではないか、こういうふうに思います。昭和61年に田中小学校が完成をいたしましたときに、一応小学校の方が完成をいたしましたので、当時の教育委員さん、教育長さん方にでき上がったところを見ていただきまして、後で懇談をいたしましたが、その折もいろいろなお話を聞くことができたわけであります。
教育委員会はもとよりでございますけれども、市の理事者あるいは市議会、大変な御努力によってこのことが達成できたということは非常にありがたいことだ、こういうふうに思っているわけでございます。 さらに、御指摘の補修計画でございますけれども、これもなおかつ順次出てまいるわけでございまして、とりあえず申されました湊小学校の温度上昇防止対策でございますが、これは方法がまだ確定しておりませんので、正確な数字を申し上げるわけにまいりませんけれども、幾つかの方法についてかなり詰めておるところでございますので、なるべく早い機会に結論を出していきたいものだ、こんなふうに考えているところであります。上の原小学校の外壁の塗装工事でありますが、これは面積さえわかれば費用は出ることでございます。東部中学のプールの改修あるいは体育館の床の張りかえ等もそういうことでございますが、概算で1億数千万円はかかるだろう、こういうふうに思っております。そのほか幾つかの修理箇所もございまして、全部挙げていきますとどのくらいになりましょうか、恐らく何十億円という金にまたなるか、こういうふうに思うわけでございます。いずれにいたしましても、前にも申し上げましたとおり、これから社会教育諸施設の整備の問題もありますので、あわせまして緊急度の高いものから順次補修をしていくということになる、こんなふうに思うわけでございます。 次に、教育における体罰の問題でございます。子供に聞かれると、確かにたたかれたことがあるというふうに答える子供が多いかと、こういうふうに思うわけでございます。その具体的な内容がわかりませんので何とも申し上げられませんけれども、いずれにいたしましても、罰を与えて直していくというのは犬や猫に類することでございまして、教育は指導、助言でなければならない、こういうふうに思っておるところでございます。確かに学校の先生方が忙しい時期になりまして、そして仕事をどんどん進めなければならないようなときには、手足まといになるような子供たちにげんこつくれることもあるかと思いますが、そういうことはやはりプラスにならない。どこまでも信頼関係によって、そして子供たちをよくしていくべきだ、こんなふうに思っておるところでございます。 以上です。
○議長(片倉久三君) 市長。 〔市長 林泰章君 登壇〕
◎市長(林泰章君) 市営住宅の整備でありますが、御承知のとおり第三次管理計画の中で、老朽住宅の建てかえ、用途廃止、また譲渡等、住宅本体部分に関するそうした問題等、また昭和20年から30年代に建築した古い住宅の部分につきましては、緊急度の高い改修、これは例えば雨漏りがするとか外壁が崩れてきているとか、また下水道を入れなければいけないとか、そうしたことをむしろ優先して今改修をいたしているものであって、放置していけばそこに住む人たちの命にかかわるような問題がありますれば、当然それは、例えばエレベーターだとか耐震装置のようなものですが、そういう改修も緊急にそれを入れて対応していくというようなことで今日まで実施してきております。今後も引き続いて不備な点についての改修はいたしてまいりますが、物差しは今申し上げました手順で逐次改修に取り組んでいきたい、かように考えています。
○議長(片倉久三君) 一通り答弁が済んだようです。 山田拓男君、2回目の質問を許します。